聞け。からだの声。

午前中に非常にソワソワして、パニック発作寸前になる。

あるいは、発作に至ってしまう。

最近、このようなことが続いています。

 

さて、こんなふうになったのは、結局筋トレを毎日するようになってからです。

じつは以前、毎日ジョギングをしていたころも、同様のことがありました。

運動が習慣になると、とにかく調子は良くなるのです。

とくに、メンタルが丈夫になります。

多少の発作や不安なら、押し返すことができるようになります。

カラダのほうも、いろんな不具合がとれて、元気になってきます。

しかしジョギングを続けていたころも、数ヶ月して、とつぜん「発作祭り」になったのでした。

 

さて。

まあまだ2回だけなのですが、こうして過去の実績(?)を見てみると、

割と強めの運動を毎日するようになる → とても調子が良くなる → 発作がよく出るようになる

このストーリーが見えてくるのであります。

 

運動をすると、パニックがよく復活する件。

ここでまず考えられるのは、

・運動による疲労が原因である。
・運動習慣による体質の変化(ホルモンバランスなど)が、自律神経に影響を及ぼしている。
・運動をしようという決意が、交感神経を興奮させている。

というようなことです。

 

上記の論法は、べつにおかしな感じではないと思います。

しかし唯一、決定的な躓きがあります。

「もしそれが間違っていたら」、すべての論法が灰燼に帰すほどの、重大な躓きです。

上記の考えは、じつはたったひとつの仮説に基づいています。

それは、パニック発作は異常であるという仮説

 

いや、そんなもん、パニックが異常なんて、当たり前じゃないか!

ふつうは、そう思う。

でも。

でも、ですよ?

…………もし、これが間違っていたら?

つまり、パニック発作が出ていることは、まったく異常ではなかったとしたら?

 

どういうことかというと……。

そこそこ強度の運動を毎日するようになって、以下のような変化がありました。

1)明らかに、体調が良くなっている。
1−1)痔(肛門からの出血)が全くなくなった。
1−2)歯槽膿漏(歯茎からの出血)が治った。
1−3)よく眠れるようになった。
1−4)肩こりや背中の痛み、腰痛などが激減している。
1−5)頭痛がなくなった。
1−6)眼精疲労が格段にマシになっている。
1−7)体重が適正に近づいてきている。
1−8)姿勢を正しくすることが楽になってきた。
1−9)顔のシワが消えてきている。

2)メンタルも調子が良くなっている
2−1)気分が前向きになり、やる気が復活している。
2−2)機嫌が良くなってきている。
2−3)集中力が向上している。
2−4)いろいろなことに興味が湧くようになっている。

 

このように、明らかに調子は良くなっているのです。

しかし、1点だけ、これらを台無しにする事象が起こっています。

3)パニック発作が連発するようになった。

 

上記(1)〜(2)を無視し、(3)だけを見て、「わるくなった」とは、到底いえません。

公正に考えて、贔屓目でなくとも、総体としてはいろいろな面が良くなっている。

 

パニック発作の連発というのが他に比べて明らかに強烈なため、かすんでしまっているだけなのです。

前回ジョギングをやるようになって、発作祭りになった時、ぼくはこの「罠」にはまりました。

なので、ジョギングはしばらくやめてしまったのです。

ほかの「良くなっているところ」を、すべて放棄して。

 

条件1:体調やメンタル、神経系は、明らかに好調である。

条件2:パニック発作が連発している。

 

……………。

……………………………………。

呼吸を落ち着け、姿勢を正し、上記をすなおに見つめて、冷静に考えてみる。

そうすると、おのずとある帰結に至るのであります。

 

この発作(そわそわ)は「正常」なのではないか。

 

異常ではなく、むしろ正常な反応なのではないか。

 

と、いうのもですね。

ぼくは朝起きたらすぐに、仕事にとりかかります。

そして数時間、こまかい作業を継続します。

そもそもWebデザインというのは、プログラムを書き、細かいズレなどを修正していく作業が多いです。

あたまも、けっこう使います。

起き抜けにじっとして、あたまを酷使し、細かい作業をギンギンにやれば、イライラするのは当たり前ではないのでしょうか。

 

朝に限りません。

デスクワークでずっと部屋に閉じ籠もったまま、誰ともしゃべらず、黙々と作業をつづける。

とくにこれといった運動も、しない。

そんなことを何時間も何年もつづけていたら、癇癪が溜まっていって、当然なのではないのか。

牢獄に閉じ込められた犯罪者でさえ、たまに体を動かさないと、アタマがおかしくなってしまうといいます。

 

そう考えると、

「あまり運動をしていない頃は、あまりそわそわせず、発作もそれほど出ていなかった」

こっちのほうが、じつは異常だったのではないか。

とくにこれといった運動習慣がなかったころ、確かに発作の頻度は少なかったです。

しかし常時、あちこちが痛み、精神的に不安定で、落ち込みやすくなったり、怒りっぽくなったり、愚痴がとても多くなったりしていました。

発作そのものは少なくても、明らかに体調やメンタルの具合は良くなかったのです。

勇気なく、覇気なく、陰性で、神経質で、じめじめしていた。

しょうもない、風水だのアロマだの占いだの、そんなものが気になったりすることも多かったです。

 

体調が良くなったのに、そわそわや、いらいらや、発作が連発する。

これはもしかするとほんとうに、何かを治そうとしているのではないかと思うのです。

「体調が良くなったのに発作がでた」のではなく、

「体調が良くなったから発作がでた」のではないか。

 

パニック発作というのは、じっとしていられないです。

じっと座っていることもできないし、ゆっくり横になることもできない。

不安で、怖くて、しょうがないから。

座っても寝てもそのうち、どうしても立ち上がって、うろうろしてしまう。

貧乏ゆすりがとまらない。

まるで心配性の、クマのように。

 

この「強いそわそわ」を、冷静に観察してみたのですよ。

そうすると、不安や怒りが原因……では、ないかもしれない。

むしろ、逆かもしれない。

からだを強制的に動かすために、わざと不安や怒りを持ち出しているとさえ、感じるのです。

 

座って落ち着こうとしたり、脱力しようとしたりするよりも、

いっそ思いっきりウロウロする

ほうが、早くソワソワや怒りが収まるようなのです。

とにかく、動く。

ラジオ体操みたいなのでもいいし、ただウロウロするのでもいいし、手をこすあわせたり、椅子を持ち上げたり、机をガタガタさせたり、全身をブルブルさせるとかでもいい。

とにかく、とにかく動き続けていると、思ったより早く、そわそわが消える。

逆らうな。

からだの声に、さからうな。

ウロウロしたければ、ウロウロしよう。

そのほうが、良いような気がする。

 

いままで、よけいなことを勉強しすぎて「からだの声」を、無視しすぎていたのではないか。

ほんとうは、もっともっと、動きたかったのではないか。

暴れたかったのではないか。

ジョギングや筋トレを続けることによって、心身がある程度正常化すると、鎖が切れた。

「動きたい欲求」を縛り付け、抑え込んでいた鎖が、切れた。

もう、動いてもいいんだ、暴れてもいいんだ、そうカラダが判断した。

そういうことかもしれないなあ。

 

別件だけど、イヌはどうしてあげたら、機嫌が良いか。

・メシを食わせる
・散歩をさせる、遊んでやる
・いじめない

たったこの3つだけで、イヌという生き物は、ほとんど毎日、とても機嫌が良いです。

人間も、同じかもしれないぞ。

ちゃんと食って、ちゃんと運動して、じぶんをいじめない。

たったそれだけで、人間といういきものは、基本的に上機嫌でいられるのかもしれません。

しかし人間は、3つめの「いじめる」が好き。とても好き。

目標だとか、仕事だとか、お金だとか、名誉だとか、明日のためにとか、将来のためにとか、そんな理由をこじつけて、自分のことまで、いじめはじめる。

思い通りにいかなければ、人のことまでいじめはじめる。

そして、さんざんいじめるくせに、不規則に食う、運動もしない。

そんなことしてたら、機嫌が悪くなるの、あたりまえだろうが。

やさしいタイプのイヌでも、そうなるわ。

 

とてもいらいらする、とてもそわそわする。そんなじぶんを、

病気かもしれない……異常かもしれない……」。

へええ、どうだかなあ。

もしかしてそれ、普通なんじゃないのか。

 

 

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