「風通しがいい」も諸刃の剣

最近掃除をガッツリやるようになって、いろんなことを知りました。

なんでも、勉強になるなあ。

 

ぼくは、迷信を信じていたところがありました。

「換気をすれば、ホコリは消える」

 

うそつけ!

換気をしたって、ホコリは消えないのでした。

もちろん、換気は絶対必要で、しなくていいということではありません。

でも換気は掃除をしないことの免罪符にはならないのでした。

換気で消えるのは、空気中に漂っているホコリだけ。

すでに床に落ちてしまったり、部屋の隅に固まってしまったホコリくんたちは、重いので換気程度では全然消えないのでした。

 

で、「掃除をしないくせに換気ばかりする」っていうのも、けっこうヤバいということを知りました。

ぼくは若干の閉所恐怖症みたいなのがあって(病気というほどではないですけどね)、締め切った部屋というのが少し苦手です。

だから部屋の窓はよく開けています。

また幸い、ぼくの家は窓が大きくてかなり風通しがよく、換気がとてもラクです。

しかしこの「風通しが良い」ということは、まさに諸刃の剣だったということがわかりました。

 

まず、先程の通り、換気程度ではホコリは消えないのですね。

空気中に浮遊しているホコリが出ていってくれる程度。

部屋の隅や床には、ホコリは依然として溜まったままなのです。

「風通しがいい部屋」のばあいは、どうなるか。

けっこう強い風が部屋に入り込んでくる、ということです。

そうすると、せっかくナリを潜めてくれていたホコリくんたちが、風圧で巻き上がる。

あまり掃除をしていないくせに「換気しときゃあいいだろう」てなことで窓を開け放していたら、もうもうとホコリが舞い上がる結果になる。

その舞い上がったホコリは、もちろんある程度は、窓から出ていってくれます。

しかし網戸をしていたら、網の抵抗で空気が渦を巻き、出ていかずに逆流するものも多いのです。

また、部屋の中には家具などもあるので、複雑な対流が起こります。

風で巻き上がったホコリが、そんなにうまいこと出ていくわけがないんですよね。

「ただ、巻き上げただけ」で終わることも多い。

 

そしてぼくは、具合のわるいことに、模様替え大好き人間なのです。

気分転換に模様替えをよくしていたのですが、そうすると当然、家具のうしろに潜んでいたホコリなどが白日のもとにさらされます。

当然掃除機をかけて取り除くのですが、ナメんな。

掃除機のケツからは盛大な風が出ていて、また換気のために窓も全開している。

目に見えるホコリは取り除いても、掃除するほどにどんどん床のホコリを巻きあげてしまい、部屋中に大量のホコリを浮遊させていたのでした。

 

そんな空間に、ぼくはずっといた。

掃除は、よくしています。ただし「誤った掃除」を。

まず掃除機をかけながら換気をするという、いちばんヤバいことだけをやって、あとはすぐに窓を締めたりする。

そして、ハタキなんかはほとんどかけていませんでした。

「いつまでたっても、ホコリが消えないんだよなあ。どうなっているんだ?」

どうなっているんだ、じゃねえよ。

科学的に、あたりまえなのでした。

 

浮遊したホコリは、風のない空間で最大で9時間、空気中を浮遊するのだそうです。

だからほとんど空気の動きがない状態で9時間経たないと、床にホコリは落ち着いてくれないのですね。

だからいちばん効率的なのは、朝起きてすぐ、窓も締め切ったまま、フローリングワイパーなど空気を撹拌しない道具で、「そっと」床のホコリを取り除く。

そのあと、換気をしながらハタキをかける、という手順が良いんだそうです。

こんなこと、一回もしたことありませんでした。

人がガンガン動いている日中に、思い立ったように窓を開け、掃除機でガーガー床を掃除する。

そんなもん、ホコリが消えるわけない。科学的に。

 

ぼくがずっとノドの調子がおかしいのも、誤った掃除のせいだと思います。

フローリングって、気をつけないと、アレルギー持ちのひとには危険なんだそうです。

絨毯や畳なら、あるていどホコリをキャッチしてくれますが、フローリングはホコリをホールドするチカラがほとんどありません。

だから換気をしたり、掃除機をかけたりすると、床に落ち着いていたホコリをもうもうと巻き上げる。

風通しのいい家なら、なおさらです。

 

ぼくは、「なるべくして」気管支がおかしくなったんだと思います。

ろくすっぽ掃除をしていない(してるけど、できてない)状態で、換気と掃除機と模様替えが大好き。

それほど頻繁に掃除をせず、窓も締め切ったままのことが多い娘や親父が案外気管支に問題がないのは、「やぶへび」をつついていなかったからなのかもしれません。

 

ぼくは、換気がしたい。

換気大好き。

窓越しじゃない、直接部屋に入る太陽光も大好き。

窓を締め切った部屋なんて、ぼくにとっては地獄にひとしい。

だったらもう、ぼくには「ただしい掃除」をするしか、道は残されていないのでした。

めんどくさい、とか言ってるばあいじゃねえ。

この気管支の苦しみと、掃除の手間を、テンビンにかけよう。

窓を締め切った閉塞感と、掃除の手間を、テンビンにかけよう。

 

なお、ぼくが異様に模様替え好きだったのは、もしかすると本能的に掃除をしようとしていたのかもしれないな、と思うところもあります。

というのも、ほとんどホコリのない空間になった瞬間、ぼくの「模様替え欲」は消えてしまいました。

そんなにレイアウトを変えたいとは思わない。

模様替えをすればある程度掃除をしなければなりませんから、本能的にそうなるように仕組まれていたんじゃないかな、と思ったりします。

あとホコリの多い部屋にいると炎症が強くなるので、それで落ち着きを失うというのもあると思います。

 

今日は、気管支の調子がよくありません。

たぶん、この連休中に掃除しまくって、ホコリを盛大に吸ったからだと思います。

これが落ち着くには、おそらくまた数日、かかるかもしれませんね。

 

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