ずっと気管支の調子がおかしかったことの原因のひとつは、「部屋が乾燥していた」っていうこともあったようです。
湿度計が壊れていて、ずっと46%を指していました。
しかし新品のタニタの湿度計で測ってみたところ、キッチンと浴室を除くすべての部屋は30%台だったのでした。
そこで加湿器を使用するようになったところ、ずいぶん気管支がラクになってきました。
良くなったり、悪くなったりをイレギュラーに繰り返していたのは、湿度に関係していたのかもしれません。
それよりも、わりと感心したことがあります。
加湿器を使いだしたのは3日ほど前なのですが、昨日と今日は使っていませんでした。
また昨日と今日は乾燥注意報が出ていて、外気の湿度は11%程度です。かなり乾燥している。
なのに、加湿器を使っていなくても室内の湿度は50%台なのです。
室温が16度ぐらいでもそれぐらいだから、暖かくなるともっと高くなるかもしれません。
ぼくの気管支センサーでも、乾燥している感じはありません。
いったん湿度を高めてやると、数日は持続するんでしょうね。
おそらく壁や天井、床などが湿気を吸って、それを排出してくれるのだと思います。
また木製の家具や布、ソファなどもそうなのかもしれません。
つまり、モノも呼吸をしている。
ふつうに言う「湿度」というのは「相対湿度」なんだそうです。
相対湿度というのは「飽和水蒸気量に対する空気中の水分量」のことで、つまりもうこれ以上湿気るのは無理、もうパンパン、限界です、っていうのを100%としている。
ただし気温が高くなるほど空気は膨張するので、「水分を抱え込むことができる能力」すなわち飽和水蒸気量は増える。余力がふえる、ということですね。
だから水分量が変わらない場合、気温が高くなるほど「湿度」は下がっていくのだそうです。
あれ?
じゃあなんで、夏は湿気るの?
上記の「気温が上がると湿度は下がる」というのは、あくまで「水分量が固定」の場合なんですね。
だから実験室とか、気密性の高い部屋の場合は、そうなる。
しかし夏はそういう実験室などという狭苦しい範囲じゃなく「南からの湿った大気」が大量に流れてくるという地球規模の大気変動で、純粋に空気中の水分が増える。それで湿度が高くなるのだそうです。
夏エアコン冷房をかけると湿度も一緒に低下してしまうのは、エアコンの内部に結露が発生して、それを屋外に出してしまうからですね。
冬にエアコン暖房をかけると湿度が低下するのは、室内の水分量は同じなので空気が膨張して飽和水蒸気量は多くなり、結果相対湿度は低下してしまう。
それに加えて窓際などで結露して空気中の水分量が減っていったり、膨張した空気と一緒に水分が室外へ出ていって、外の乾いた空気が入っているからだと思います。
しかし実際には、部屋のなかで暖房をつけると、一時的に湿度が高くなるのです。
え、なんでやねん。
それやったらさっきの理屈とちがうやんけ!
おそらくこれが「モノの呼吸」なのではないか、と思うのです。
暖房をつけると空気が温まりますが、同時に壁や天井、家具などの温度も上がります。
するとその「モノたち」が抱え込んでいた水分が、蒸発しはじめる。
すると空気中の水分量がぐっと増える、ということなんだと思います。
となってくると、その「モノたちが吐き出す水分」が清浄か不浄か、ということも考える必要性があるかもしれません。
ホコリだって、モノです。
ホコリは湿気を含むと重量が増え、床に堆積していきます。
暖房で部屋を温めるとホコリも呼吸を開始して、自身が抱え込んでいた水分を放出しはじめる。
つまり、あまり掃除をしていない環境のばあい、暖房をかけると「ホコリの吐息」を部屋中に横溢させている可能性もある、ということですね。
だから掃除は大事なんでしょうね。
化学の授業のような蒸留された仮想空間理論とはまた違う、複雑な現象が実際には起こっている。
モノがケガれていると、その「モノの呼吸」もケガれてくる。
安全な建材をつかい、そもそもモノをあまり溜め込まず、日々掃除洗濯して空間を清浄にしておくことは、神経質とかなんとかいう話ではなくてやはり大切なことなのだろうと思いました。
人間と同じように、家も呼吸をしている。