まず大前提として「ハナクソが出る」っていうことじたいが、よろしくないのだそうです。
鼻の中が炎症している。
明らかな蓄膿とか副鼻腔炎とか上咽頭炎とかじゃなかったとしても、なんらかの炎症があるからこそ、粘液がいっぱい出て、それが乾燥して、ハナクソになる。
「ハナクソをほじって死んでしまった」という、一瞬冗談かなと思うようなこともあるそうです。
寝ている間に無意識で鼻をほじって鼻の粘膜が切れてしまい、血がいっぱい出て、それがノドに詰まって窒息してしまった、っていう。
そこまでいかなくても、「鼻ほじり」はたいへん危険なんだそうです。
そもそも手の指、そしてその爪の間には、多くの細菌が住んでいます。
「手は便器よりも汚い」というのは有名な話ではあります。
その手の爪で鼻をほじるということは、鼻の中に細菌を輸送している、と言い換えることもできます。
爪で思わず引っ掻いてしまったら、そこから血管内に細菌が入り込むこともあるでしょう。
そこまでいかなくても湿気た鼻腔内で細菌が繁殖してそれが肺や気管支に入り込み、風邪だけでなく肺炎になってしまうことはよくあるのだそうです。
とくに鼻ほじりが原因で肺炎になることは案外多いのだそうです。
さて、ぼくは長年パニック障害を患っておりますけれども、あの発作に至る不快感のひとつに「炎症感覚」があります。
これに気づくのに10年近くかかりました。
あの名状しがたい、よくわからない、モヤモヤ感。
あれはじつは「炎症」だったのです。
どこが……というのはよくわからないのですけれども、とにかくなにか、どこかが炎症しているような感覚がある。
そしてこの炎症は少なくとも足とか腕とかおなかとかではなく「上半身のどこか」なのです。
その「どこか」は、だから、どこなの?
もしかしたら「鼻の奥」なのではないか、と感じるのです。
くしゃみや鼻水は出ません。
でもすこし鼻が詰まることはある。
しかしよくよく感じ取ってみると、鼻の奥のほうが炎症している感じがある。
ちなみにパニック障害だと思っていたらじつは「上咽頭炎」だった、っていうことはあるそうです。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/stomatopharyngology/31/1/31_69/_pdf
上咽頭というのは鼻の奥をずっと行って突き当たったあたりにあり、このあたりは自律神経に深く関係しているそうで炎症すると自律神経がおかしくなってしまうこともあるのだそうです。
あの、なんともいえん、もわっとした、イオアアアアア、ヌオオオオオ、っていうアレは「鼻の奥の炎症」だった可能性があります。
ちなみにぼくはアロマのうちラベンダーとユーカリが好きで、それを炊いているとどうも神経が落ち着く、というのがあります。
調べてみたらラベンダーとユーカリの精油成分は粘膜の炎症を抑え、回復を助けるという薬効があるそうです。
これはスピ系のアレではなく、ヨーロッパでは医薬品として使用されているそうです。
医学的な実験では、COPDという慢性的な気管支炎に薬効があったという結果もあります。
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-26560383/26560383seika.pdf
ここ3ヶ月ほど毎日掃除をきっちりするようにしておりますが、そうしたら神経の具合がかなり良くなっているんですね。
気分的なものかな、とも思うのですが、ふつうにハウスダストなどによる鼻の奥の炎症が減っているのかもしれません。
その証拠に、ハナクソがあんまり出なくなっているんですね。
これはさすがに、気分的なことではないでしょう。
パニック発作って、文学的な形容をすると「燃えています!」っていう感じなんですよね。
ウツとかみたに、ドヨーンと淀んで、ふさぎこんで、つめたく、暗くなっていくのとは違うのです。
燃えて、はじけて、あばれて、さわぐ。
そんな感じが、パニック発作。
もしかしてほんとうに、かだのどこかが「燃えている」のかもしれませんよね。
そしてその炎は誤動作で生まれたものじゃなない。
からだのすなおな、あたりまえの反応なのかもしれないです。
それがたとえば鼻の奥、上咽頭の炎症など。
あまり掃除をしていなくて、かつよく鼻をほじる習慣があって、何らかのアレルギーがあったり。
とくに乾燥しているわけでもないのに、微妙に鼻が詰まる感覚がある、目がよく充血する。
「微細な炎症」が長期間続くと、どこかでタガが外れて、ワアアアアっとなる可能性もありますね。
ていうか、そういう原因みたいなことはさておいて、
・よく掃除する。
・ハナクソをほじらない。
これは「大人」として、当然のことではあります。
掃除もろくすっぽせず、しょっちゅうハナクソをほじくっているというのは、どう贔屓目に見ても立派な大人ではありませんね。
あたりまえのことを、あたりまえに、ちゃんとする。
難しい問題にはまず基本的なことをきちんとしてから取り組まないと、どんなことでもうまくいきませんものね。