昨日バルサンを炊いてみたところ、バルサン後に掃除をしたら山ほどハウスダストがとれました。
掃除をしたあとにバルサンを炊いたのに、どーしてこれほどハウスダストがとれたのか。
もしかしてダニなのではないかと思ったものの、もし本当にそうだったら「怖すぎる」ので、疑問提起のまま逃げておりました。
すると親切な方がコメントをくださいまして、
「それは普通なのでは」
とのこと。
ご紹介いただいたサイト中に、たしかに書かれているのであります。
バルサンを使用後は部屋に殺虫成分が充満している状態なので、窓を開けて換気をします。
また、ダニの死骸やフンがそこら中に溢れている状態なので、しっかりと掃除機で除去していきましょう。
溢れている
はううーっ。
おあー、おあーっす。 あうーっす。
コワーッス!
ううむ。
やはりダニだったのかも……。
まあ、そうじゃないと説明がつかないところもあるのです。
かなりきちんと掃除をしたあとに、密閉した状態でバルサンを焚いたら、その直後に掃除する前以上のハウスダストが掃除機でとれた。
密閉しているのに勝手に何かが増えたら、引田天功もMr.マリック名探偵コナンもビックリであります。
真実は、いつもヒトーツッ!
もし本当にダニだったら、という仮定から「日本人の子供にアレルギーが異常に多い」ことの原因に、ふと思いが至ったのであります。
最近というかちょうどボクぐらいからですかね、1970年生まれ以降の人にアレルギーが非常に多くなってきているという話があります。
この原因について、たまに聞くのは「清潔すぎるからでは」という仮説です。
ちがうのではないか。
むしろ、逆なのではないか。
もっと正確にいえば、逆「だった」のではないか。
アレルギーというのは、じつは「単一世代のものではない」らしいのです。
つまり、親から受け継がれてきたことが大きい。
アレルギーというのは、例えるならば「コップ」のようなものなんだそうです。
そのコップはアレルゲンをためていき、そこから「溢れた」ときに、アレルギー反応という症状が出る。
アレルゲンの多い環境にいるとコップも早くいっぱいになってしまうから、単一世代でもアレルギーになる可能性がある。
むかし問題になった石鹸のやつが、これに該当しますね。
石鹸に小麦が使われていたことで、それを毎日使うことで小麦アレルギーになってしまった人が急増したのでした。
しかしそのような特異的なことがない場合は世代間で「コップが受け継がれた」ことが原因になるのだそうです。
つまり母親のコップがアレルゲンで半分まで満たされてしまっていた場合、そのときに生んだ子供は、すでにコップがアレルゲンで半分埋まった状態になっている。
だからアレルギーが発症しやすくなると、このような仮説です。
生まれたときに、必ずしもアレルギーコップが空であるとは限らない。
この仮設によれば、同じような環境、同じような生活をしているにも関わらず、アレルギーを発症しやすい人とそうでない人がいることに説明がつきやすくなります。
その本人の生活や抵抗力だけでなく、その親や祖父母など、祖先が「貯めてきた」アレルゲンの多寡に関係している場合があるかもしれない。
日本はもともと、言わずと知れた「フトン民族」です。
床にフトンを敷いて寝る民族。
さて、では、部屋の中でもっともアレルゲンが多いエリアはどこだろうか。
床から0〜30cmの高さの空間。
この部分に、最もハウスダストが多いと言われています。
ということは、フトンで寝るということは、部屋の中で最もハウスダストが多いところで長時間呼吸をしていることになります。
「アレルゲンコップ」が空であれば、そんなことも、とりあえずは問題ではないのです。
せいぜいクシャミがでるなあ、程度。
慣れてしまえば、クシャミも出なくなる。
しかし「アレルゲンコップ」は、子孫に受け継がれる場合がある。
ある個体がフトン生活を送っていたことで、アレルゲンコップが1/3まで埋まっても、その個体はアレルギーにはならない。
しかしその「子」にコップが受け継がれた場合、その子は生まれながらに2/3しかコップに余裕がないことになってしまう。
その子がまたフトン生活を送ると、全体の2/3までコップが埋まってしまう。
こういうことを繰り返していくうちに、孫、ひ孫世代にはついに「コップが溢れてしまう」ということが考えられるのです。
生まれながらにアレルギーがあるというのは、これが原因ではないかとする説がある。
そうした場合、「最近の子供は弱いなあ」なんていうのは、ものすごく失礼であるということになる。
お前のせいなのである。
お前やお前の先祖が、じぶんには問題がないからといって調子に乗って甘えて、アレルゲンコップの容量を使い尽くしてしまったのかもしれないのである。
じぶんのことを棚に上げて、その子を弱い弱いいうのは、とんだお門違いなのである。
もしかすると、日本人にアレルギーが異常に多いのはこの「受け継がれたアレルゲン」によるのではないか、と思ったのです。
フトン生活を長らく送ってきたことで、ハウスダストアレルゲンのコップに内容物を加算しながら子孫に受け継いでいったのではないか。
タタミにもまた、原因があるかもしれません。
広告ではタタミのイグサには抗菌効果や空気清浄効果があるといいますが、その内側にある、昔のタタミの「ワラ」には、そこまでの機能はありません。
高温多湿の日本においては、きちんと管理をしていなければタタミは「ダニの巣窟」になっていく可能性がある。
そこへきて、住宅の近代化があった。
昔は家がスカスカで、いいふうに言えば換気が良く、ハウスダストが溜まりにくい環境ではあった。
しかし高気密化していく家においては、ハウスダストの逃げ道がなく、また湿気もこもりやすくなる。
一気にアレルゲンが増加していったことが考えられます。
そのときにうまれた子供は、もうすでに先祖伝来の「貯蓄済みアレルゲンコップ」を継承していた。
そこで一気にアレルギー症状が爆発したのではないか。
日本人に異常に花粉症が多いこととも、もしかしたら似たようなメカニズムかもしれません。
家に殺される。
これはもはや、それほど荒唐無稽な言い方ではなくなるのかもしれません。
こんな言説があるのです。
「多少不潔なほうが、抵抗力が強くなるんだ」
それはたしかに、そうだとは思います。
しかしここでいう抵抗力は「菌に対する免疫力」のことしか眼中に置かず定義したもの。
アレルゲンのことは、何も考えていないのです。つまり偏った思想である。
アレルゲンがもし子々孫々に受け継がれるとするならば、あまりジャンボリーなことを言っていては、子孫が可愛そうかもしれません。
できるだけコップをいっぱいにしないよう、できるだけ清潔な空間で生きていくことが必要かもしれない。
清潔とは必ずしも菌やウィルスのことではなく、「アレルゲン」も含めての清潔ということです。
部屋の中の空気は、いくら掃除をしていても最大で「外の100倍」汚れるのだそうです。
外が危険なのではない、むしろ家の中のほうが危険なのです。
その危険な家の中を、怠惰や誤った清潔観念で「キタナイぐらいがちょうどいい」的に放置を続けていくと、子々孫々に累積的被害を与えるかもしれない。
借金と同じですね。
本人はたまたまアレルゲンコップに余裕があったから良いものの、それに甘えて容量を全部使ってしまったら、被害を被るのはその子孫かもしれない。
まあ、あくまで「仮説」なので、なんともいえませんけどね。
ベッドが良いか、フトンがよいか。
この良し悪しは、そのひとの「アレルゲンコップ残高」で決まるのだろうと思います。
掃除を真剣にすればするほど、よくわかる。
いくら掃除をしたって、床の近くというのは、やはり家の中で最も空気が汚れているのです。
総合すると、ベッドのほうが無難なのでしょう。
「昔ながらが良い」とは、限らない。