さいきんどうも、不可解だったのです。
ぼくの自慢は「便通」で、便秘などということとはほとんど無縁の人生を歩んできました。
すくなくとも成人してからは、ウンコさんが出ないので悩むなどというのは数えるぐらいしかありませんでした。
調子のいいとき(あるいは悪いのかもしれないが)は毎食後に排便をしていて、ひとから「おまえはトリか」と揶揄されていたことさえあります。
さて、しかしここ数ヶ月、おかしいのです。
毎朝必ず出るはずの彼が、たまに出ないのであります。
まったく便が出ない日が1〜2日おきに発生するようになっていました。
ぼくは最近毎日掃除をしていて、もはや200日を過ぎたところであります。
後半の1ヶ月ぐらいは毎朝トイレ掃除などもするようになりました。
だから、ふと思ったりしたのです。
「トイレ掃除をすると、便秘になるのだろうか」
トイレ掃除を常習化することにより、ウンコさん関係への何らかの特定の意識のようなものが芽生えて、それが排便に影響を及ぼしているのであろーかー。
んなわけあるか。
全然関係なかった。
「砂糖」だったのであります。
一昨年の3月ごろ、ぼくはそれまでかなりの大酒飲みだったのですが、ひどい風邪をきっかけにお酒を「完全に」やめてしまいました。
べつに我慢したとか、医者に止められたとか、飲めなくなったとかではなく、なんかべつにいらねーなーと思って、それ以来ほんとうに一滴も飲んでいません。
お酒を飲まなくなると、ぼくは徐々に「甘党」になっていきました。
それまでは、どちらかというと塩辛いものが好きで、甘いものは「大嫌い」だったのですが、断酒してからは徐々にチョコレートやケーキ、あんこなども食べられるようになってきました。
そして断酒が1年ほど経過すると、ぼくはいつのまにか「バウムクーヘン好き」に変貌しておりました。
スーパーで売っている、小分けにされた安いバウムクーヘンをいつも常備していて、午後にはそれを毎日食べたりするようになってしまったのでした。
ある日、歯の異変に気が付きました。
虫歯ということではなく、歯茎がところどころ腫れていて、きつく歯磨きをすると血が出る。
また、歯が浮いたような感じになっていて、固いものを噛むと微妙に痛むのです。
いかん、虫歯か、歯槽膿漏じゃないか。
もちろん毎朝・毎晩歯を磨いてはいますが、甘いものを常食するようになって、歯に異変が起きているようでした。
そこできっぱりとバウムクーヘンをやめて、小腹がすいたときはバナナとかピーナッツとかを食うように習慣を変えました。
すると案の定、徐々に歯の不具合は減ってきて、痛みも腫れも出血もなくなりました。
はやりまちがいなく、バウムクーヘンが原因だったようです。
さて、そこで不可解だったのが、歯の痛みが消えるとほぼ同時に便秘も治ってしまったのです。
いぜんのとおり、朝起きてメシを食ったら即座に腸が反応し、シッカリと出てくれる。
うむ、ヨシ!
やはり朝からドドドと出てくれたら、一日気分が良いものであります。
むむっ、これはなにかあるぞと思って、もういちど試してみました。
するとやっぱり甘いお菓子を多く食べたときは、翌日の便通が非常に悪くなることがわかりました。
そこで調べてみたら、ビンゴでした。
「糖反射」というのがあって、人間は砂糖の入った甘いお菓子を食べると内臓が止まってしまうのだそうです。
どういうメカニズなのかはわかりませんが、砂糖を摂取すると胃や腸の蠕動運動が抑止されるのです。
これは個人的に、とても実感があります。
甘いバウムクーヘンをたべると、食欲が低下するだけでなく、便通もわるくなってしまう!
砂糖は、あぶないのだなあ。
よほど緊急にエネルギー追加をせねばならないような事態(たとえば遭難とか)以外は、砂糖は摂取しないほうが良いのかもしれないです。
歯や歯茎を痛め、口内の細菌環境が悪化し、腸内の細菌バランスが悪化し、内臓は止まり、便秘になり、不自然に太り、血糖値の乱高下によって精神や情緒の不安定を引き起こし、依存性があり、なんにも良いことがないではないか。
しかし砂糖には「エネルギー変換効率がむちゃくちゃ高い」というのがあります。
弱っているひとに与えたら、てきめんに元気になるほどの効果がある。
ということは、飢餓状態に陥って死線をさまようほどではない限り、砂糖などは摂取しなくても良いのでしょう。
つよい効果があるものは一種の薬物であるから、砂糖は「薬物」として認識していて良いかもしれない。
腹が減ったらちゃんとメシを食うか、くだものやナッツなど「自然界にある甘味」を摂取するのが、たぶんカラダに良いのだろうと思います。
砂糖、いらん。
うんこ止まるぞ。