パニック障害だのなんだーの、自律神経失調だのなんだーの、喘息だのなんだーの、起立性調節障害だのなんだーの、中年になってからのぼくは、とにかくグズグズ言っておりました。
先日「ある意味で」とても恐ろしいことに気が付きそうになって、ヒヤヒヤしているところです。
「目の疲れが原因だったんじゃないか」
なにが恐ろしいかというと、もしこれが本当だったら、こういうことになるから。
ワシの10年間は、なんやったんじゃワーレーー!!!
10年間、必死こいてパニック障害とか自律神経失調症とかを治そうと、ものすごく努力してきたのです。
世の中で「効く」といわれていることは、片っ端からやってきました。
そして結局、なあんにも効かなかった。なにひとつ、効かなかった。
ヨガも呼吸法も食事療法も整体も気功法もビタミン剤も筋トレもストレッチもウォーキングも、なんにもかんにも、効かなかった。
それらをくそまじめに、3年以上つづけていっても、効かなかった。
どんな病院にいっても、効かなかった。
とはいえここ最近はかなり落ち着いてきていて、それはどうやら「座禅と掃除」が関係しているようでした。
これはどういう意味かというと、ようするに「治す努力を捨てた」ということです。
治したいという気持ちと「間合い」をとる。
むろんそんなことは無理だから、1日のうちで10分、15分という、短い時間でいいから、治すという目標を捨てる練習をした。
座禅と掃除を、200日間「一日たりともあやまたずに」続けた。
そうしたら100日目には外出恐怖症がマシになってきて、200日目には発作がほとんど出なくなっていた。
だから「掃除と座禅が効いた!」と言いたいのはヤマヤマです。
でも絶対に、そう考えてはいけない。
座禅には、効果はない。
そう思ってやらないと、座禅は効かないのだそうです。
なにかのために座禅をしたら、その目標は達成できない。
「そういうふうにできている」のだそうです。
ま、それはさておいて、「たった1日で」大きな変化があったことがあるのです。
それは「客主人」というツボのマッサージ。
頬骨のうわっぺりをこめかみのほうに進んでいったところに、激痛を感じる場所があったのです。
これはけっこう探すのが難しくて、かなりピンポイントです。
そこに硬いスジのようなものがあって、それを軽く触れただけでも、
「ぎゃああ」
と叫びそうになるぐらい痛い。
ツボというのは押したりしたら痛いものらしいんだけど、そういうのとは違う感じがする。
そこを怪我しているんじゃないか、っていうぐらいの痛さなのです。
なんじゃこれは、と思って調べたら、「客主人」というツボでした。
眼精疲労などのツボのようです。
痛いのを我慢して、あまり強くせずユルユルと揉みしだいていきました。
そうするとおかしなもので、唇とか奥歯とか眉毛とか目の奥とか耳たぶとかが、カッカと熱くなってきて、ジンジンする感じがある。
とつぜん血行がよくなっているようなのでした。
うむ、これは不思議な感覚だな、もしかすると「効いている」のかもしれないと思って、午後3時ごろから15分ほど揉みつづけました。
そして、その夜。
眠ろうとしたら、徐々に頭が痛くなってきた。
どんどんどんどん痛くなってきて、吐き気をもよおすほどの痛さに変わっていきます。
そして連続で大あくびが出る。あくびが何度も何度も出て、止まらないのです。
なのでボロボロと涙を流し、そしてどういう関係なのかわからないけど全身から滝のように汗が出てくる。
熱を測ってみても36.8度で、平熱でした。
夜の9時ごろから痛くなってきて、夜中の2時ぐらいまで、あくびと激痛と大量発汗が続いて、まったく眠れませんでした。
生まれてこの方、後にも先にも、こんなヘンな頭痛は初めてでした。
そして、翌日。
まだすこし頭痛は残っていましたが、おかしなことに気がついた。
「体調がよくなっている」
ふだんデスクワークをしていると、急に立ち上がったときに強い息苦しさを感じて「フラっ」となることが多いです。
医学的に言えば、「起立性調節障害」ということになるのでしょうか。
しかしそれが、まったくないのです。
日頃から慢性的に喘息のような症状があって、気管支がヒーヒーいうことがあるのですが、それも、ない。
イライラしたり、不安になったりすることがない。
頻繁に起こる耳鳴りも聞こえない。
慢性的に感じている息苦しさがまったくない。
背中がいつもゴリゴリ言っているのに、あまり凝っていない。
「は?」
そんなわけはないだろう。
いままで長年付き合ってきたこれらの症状が、ある日とつぜん消えるとか、そんなわけがあるか。
しかし「もしかして」と思ったのが、あの「客主人」というツボのマッサージでした。
そういえば、目もかなり楽になっている。
ううむ、こりゃあ眼精疲労が緩和されたことで、いろいろ調子が良くなったのか?
と思い、引き続き客主人のマッサージに加え「耳門」もマッサージに加えました。
これもまた、眼精疲労に効くといわれるツボです。
そして、その夜。
こんどはヤバいぐらいの腹痛になった。
単純に、腹下しです。
家族はまったく問題なく、みんなと同じものを食っているのに、ぼくだけとつぜんおなかを下した。
一瞬救急車を呼ぼうかなと思ったほどの激痛で、大量に下痢が出る。
このときも大量に汗を吹き出していました。
しかしこれは10分もしないうちに治ってしまいました。
そのあとは、まるで何事もなかったかのように普通になった。
そして翌日。
さらに体調がよくなっていた。
なんじゃあこれは。
「眼精疲労」というのは、どうやらぼくが考えているよりも重大な問題なのかもしれません。
思い出してみれば、生まれて始めてパニック発作を起こした時、パソコンで複雑なデータベースを構築する仕事をしていました。
まだパソコンに全然慣れていないのに、業務命令で勉強しながらAccessというソフトで業務改善アプリを作っていたのです。
とにかく目が疲れて、肩が凝っていた。
そんな日々を続けていくうちに、とつぜん耳鳴りやめまいを感じ、救急車で運ばれたのでした。
それから10年。
ぼくはWebデザインという仕事を選び、また目を酷使する日々を続けていきました。
10年経っても治らなかった理由。
それは「目からきていた」からではないか?
そして座禅が効いた理由。
シンプルに「目をつかわない」行為だったからではないか?
そして座禅で神経がおちつき、ぐっすり眠るこようになったことで、目の疲れがマシになっていたのではないか?
まあ、わかりませんが。
ただし、(あくまでぼくにとっては、ですが)確実に言えることがあります。
「客主人」と「耳門」というツボは、目の疲れにとても効く。
一般には歯の痛みとか、耳鳴りとか、手の指の血行改善とか、小顔とかが効果として言われているようですが、これはじつは「目のツボ」なんじゃないかな、と思います。
ただし一気に揉みすぎると強烈な頭痛になることがあるので、「ちょっとづつ揉む」が、おすすめですね。