仕事柄パソコン作業が多くて、肩こりと眼精疲労は宿痾とあきらめているところもあります。
毎晩入念にストレッチをしていても、なかなか疲れはとれません。
パソコン・スマホ関連では「ブルーライト」というのがよく取り沙汰されていて、ディスプレイが発する青色光が目を疲れさせるという話をよく聞きます。
しかしこの説は案外いい加減らしくて、ブルーライトが目を疲労させるという確実な実験結果はとくにないのだそうです。
ぼくもパソコンにはf.luxというブルーライトを軽減させるソフトを入れていますし、JINSのブルーライトカットメガネも使用していますが、とくに関係はないと感じています。
ブルーライトよりも、安直にディスプレイの明るさのほうが影響が強くて、明るさを落とせば格段に目は楽になります。
また黒地に白い文字の「ダークモード」という配色も目が楽だという話があって、たしかに真っ白の画面よりは楽になりますが、これもブルーライトと同様ディスプレイの明度のほうがだんぜん影響が強く、てきめんに楽になるというものではありません。
全然試していなかったことに「グレースケール」というのがありました。
これはダークモードとはちがい、パソコンやスマホの画面を「白黒」にしてしまうものです。
これが意外と効果が高いと感じています。
ぼくの場合はブルーライトカットより、ダークモードより、だんぜん目が楽になるのです。
なんなら、ディスプレイの明るさよりも影響があるような気もしています。
これはスマホやMac、Windowsで可能な機能で、設定すればかんたんにカラーと白黒を切り替えることができます。
ぼくはスマホについては、背面ダブルタップすると白黒になるように設定しました。
白黒にすると、どうして目が楽に感じるのか?
これを考えるときには、「疲れているのはどこなのか」を考える必要があるのではないかと思います。
症状としては目の疲労であっても、
1.眼球や目の筋肉、視神経が疲れている
2.脳が疲れている
この2つのパターンがあるのではないかと思います。
1.のばあいは、ブルーライトカットや明るさなどが関係しているのかもしれません。
しかし2.のばあいは、ブルーライトや明るさを減らしてもあまり意味がなく、「情報そのもの」を減らしていく必要があるのではないでしょうか。
「色」というのはりっぱな情報で、パソコンやスマホでも、表示できる色の数が多くなればなるほどパワー(電力)を使います。
モノクロディスプレイの場合は原則として色は白黒の2色で、グレースケール表示には256階調を使っているそうです。
いっぽうカラー液晶のばあいは、一般的に16,780,000色で256階調なのだそうです。
つまり、単純計算として画面をカラーからモノクロに変更しただけで、情報量が1万個以上減るということになります。
おそらくカラー画面を見ているときには人間は無意識に脳で非常に多くの情報処理を行っているはずで、これがモノクロになると脳の負荷がガクっと下がるのかもしれません。
それによって、目が楽だと感じるのではないでしょうか。
じっさい、モノクロで映画などを見ているとアタマや目が楽な気がします。
しまいには、なんだか眠たくなってきてしまう。
どういうわけか、映画やドラマがあまりおもしろく感じられなくて、それよりも寝てしまいたくなるのです。
あたまに入ってこないというか、ぼーっとしてしまう。
グレースケール、いいんじゃないかなと思います。
スマホもグレースケールに変更したら、スマホ依存がマシになってくるのだそうです。
多すぎる色は、人を傷つけることもある。
モノクロの幸福というものも、この世にはあるのだと思います。