怒っているのは「おなか」かもしれない

なんかこう、朝からすげーイライラする。

原因はまったく思い当たらないんですよね。べつにムカつくことなんか、とくにないです。

むしろ良いことのほうが多いくらいで、少なくともそんなに激怒するようなイベントはなにもないです。

まあ平和すぎて刺激がなく、ちょっとつまんねえかな、というのはあります。

でもぼくはそもそも、そんなに攻撃的な性格でもありません。

昔から静かなところで一人で本読んでるとかがわりと好きなほうで、みんなでツルんでお祭り騒ぎするのとかは、べつにそんなに好きでもないです。嫌いでもないけど。

 

原因がわからないから、自律神経失調症ということになるんだと思います。

あるいは更年期障害とか。

ただ、「イライラしているときに、カラダにどのような変化が起こっているか」を観察してみると、ほぼ100%発生していることがあります。

原因不明で異様なイライラ、ソワソワ、不安感が出ているときは、

おへそとみぞおちの間にむちゃくちゃチカラが入っている

のでありますね。

↑ このへん。

 

昔から、怒っていることを「腹が立つ」といいます。

「ムカつく」ともいいますね。

「あたまにくる」とも、いう。

 

あの朝〜午前中の異様なイライラと怒りは、まさに「腹筋に異常にチカラが入っていて」「アタマに血が上っている」状態なのですね。

また、おなかをぎゅうぎゅう腹筋で締め付けているから、じゃっかん胃が気持ち悪い。

つまり「むかつき」を感じる。

古来よりの表現そのままです。

 

いっぽう、午後から夕方にかけては、あのイライラやソワソワ、怒りのようなものもナリを潜めてきて、わりとのんびりした気分になってきます。

そういうときは例の「おへそとみぞおちの間」は、ぼわ〜んとゆるんでいるんですね。

なんなら、ポッコリお腹になってしまうぐらい、だらしなくゆるんでいる。

 

「原因がない」

そう思うのは、具体的なストレスフルなイベントがあったわけではないからです。

しかし原因とは、必ずしも外部刺激とは限らないです。

感情と肉体の逆向きの反応というのもあるかもしれません。

 

ふつうは、イヤなことや、怖いことがあると、それに反応して筋肉が収縮します。

とくにお腹まわりは非常に重要な内臓類が格納されているにもかかわらず、防備は筋肉だけという、わりとスキだらけの状態です。

あの脳を守るための大げさな頭蓋骨と比べたら、もはや「ノーガード戦法」としか言いようがありませんね。

したがって、ストレスを受け、恐怖や怒りを感じると本能的に腹筋は収縮するようになっているんだと思います。

そうしないと、あぶないですからね。できるだけ固くして、内臓を保護したほうが生存確率は高まります。

これが、感情と肉体の「正の反応経路」だと思います。

 

いっぽう人間のカラダとは、どうも両端が結びついている構造のようで、逆向きの反応経路もあるようなのです。

カラダの状態によって逆に感情も変化するという「負の反応経路」のようなものが。

腹筋が硬直していると、怒りや不安、恐怖、焦燥感などが逆向きに生成されるかもしれないのです。

これはたぶん「記憶想起」も関係していると思うんですね。

人間は負の感情と肉体の状態を「セット記憶」していて、肉体が特定の状態になると、セットになっている感情のほうも同時に自動再生するのではないか。

怒り、恐怖ということでいうと、肩や首の緊張もそうですね。

頸動脈がある弱点を保護するために、怒りや恐怖を感じると首がすくみ、肩に力が入ります。

逆に首や肩を硬直させると、恐怖や怒りもまた再生されるのだと思います。

たとえば有名な自律訓練法は、いわば任意に全身のちからを抜く訓練です。

確かに全身の力が抜けると、同時に精神状態も落ち着いてきます。

これも肉体と感情の「負の反応経路」を利用したものではないかと思います。

 

また腹筋が硬直すると、腹圧が上昇します。

呼吸を止め、腹筋に強い力をこめると血圧が上昇し、一時的に非常に強いチカラが出るようになりますが、これを「バルサルヴァ効果」と言います。

おそらく、腹筋を強く収縮させて腹圧を高めると物理的な圧力で内臓類の血液が逆流し、脳に大量の血液を送ることになるんだと思います。

それで強い集中力や強い電気反応が起こりやすくなる。

この内的な血流状態もまた、負の反応経路によって強い怒りの感情を再生させるのかもしれません。

 

ぼくはパニック障害から外出恐怖症になっているところがあります。

そこで外を歩いている時に、「いやだ・こわい」と感じた時、腹筋の状態を確認してみます。

するとほぼ100%、腹筋がグーっと緊張しています。

そこで、みぞおちとおへその間を手の指で軽く押してやると、腹筋が緩む場合があります。

そうなると、恐怖心も同時に減っていくのです。

ちなみにこれを心理的に応用したのが「おへそと対象がへその緒で結びついている」と想像するメソッドのようです。

見えないへその緒で、恐怖を感じる苦手な人や対象と、じぶんのおへそが「つながっている」と考えるのです。

そうすると腹筋がゆるむのですね。どうやら腹筋がゆるむと、強い恐怖感情・拒否感情というのが低減するようなのです。

 

ストレスフルな外的刺激を受けていないのに、なぜ腹筋は硬直するのか。

これを考えてみると、結局はやはり生活習慣に帰結するのでは、と思い当たりました。

・前かがみの姿勢が多い
・胃が冷えている、疲れている
・全身の血行不良

これらがあると、みぞおちとおへその間の筋肉は高確率で収縮すると思うのです。

筋肉というのは縮めた状態が長く続くと、緊張するようにできているようです。

なのでおなかを抱え込むような前かがみの姿勢が続くと、腹筋は硬直していく。

また胃が冷えていたり、疲労していると、その部位の温度を上昇させようとしたり、守ろうとしたりして、腹筋が収縮していきます。

全身の血行がわるいと血圧を上げて循環を促進しなければなりませんから、腹圧を上昇させて一時的に血を上部に押し上げる必要があります。

このように、日頃の生活習慣やクセによっても、腹筋は硬直しやすくなるのだと思います。

 

起床後から午前中にかけて、異様にソワソワし、怒りがこみ上げ、血圧が上昇する。

この原因は「眠っている」こと、そのものがまず関係しているかもしれません。

眠っている間は「じっとしている」ということです。

7時間から8時間、血液は滞留しがちになり、また体温も低下します。

起床すると、これを解消しなければなりません。

体温を上昇させ、血流の循環を促進する必要がある。

よって腹筋が収縮し、腹圧を上昇させ、血圧を上昇させる反応が起こるのかもしれないです。

これがセットになった感情を想起させて、怒りやそわそわが表現させるのではないか。

 

しかし、だれしもこのような状態になるわけではありません。

このようになるということは、ふだんから血流が悪いということの証左なのかもしれません。

平素から旺盛なる血流循環があれば、なにも起床後に盛大なる腹圧をかけて血圧を上昇させる必要などありません。

そのままにしておいても、そのうち勝手に血流は回復するからです。

しかし運動不足などによって体温低下、血流循環の減速、心肺機能の低下があると、最後の手段「腹圧」を利用して循環を促す必要が出てしまうんだと思います。

そしてこのことが、負の反応経路によって、怒りや恐怖などの感情を必要以上に再生させてしまう・・・

みたいな。

 

となると、ぼくが普段からすべきことは、以下になります。

・適度な運動により、平素より血液循環を良くしておく。
・胃を冷やさない、疲れさせない。
・前かがみの姿勢を長くつづけない。

……また、当然のことになってしまいますけど。

でもこの当然のことが、意外とできていないということなんでしょうね。

「おなかが怒らないように」気をつけていこうと思います。

 

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