「もったいない」の矛先は

毎日掃除をするようになると、いかにモノが多いか、ということを如実に感じます。

というのも、掃除をするには「モノがない」のが一番ラクなのです。

モノが多いと、掃除が大変。

 

じつは2年ほど前、大規模な「断捨離」をしたのです。

ダンボールで10箱ほどの本やDVDを処分しましたし、5箱ぐらいの服も捨てました。

タンスも2つほど破棄しましたし、その他不要なものはガンガン捨てました。

それでも掃除を丁寧にやっていくと、やっぱりまだモノが多いな、と感じます。

 

両親と同居しているのですが、彼らはよく「もったいない」ということを言います。

戦中に貧しい思いをしたことがあったのでしょう、モノを捨てるということに対しては抵抗感がとても強いようです。

だからうちには、おそらくは死ぬまで、あるいは孫子の代になっても決して使うことがないであろうよくわからない「板切れ」のようなものまでが、大量にあります。

まあ確かに、そういったものを何かに使う可能性もゼロではありませんから「とりあえず置いておく」という発想は決して無茶な理屈ではありません。

また、もともとはそれらのモノたちにもちゃんと役目があったわけで、使わなくなったからハイさようならというのも、すこし冷酷にすぎる気がしないでもないです。

もったいない、というのは、一種の「やさしさ」ともいえるのかもしれないです。

 

そこで一回、マジで計算してみよう、と思ったのです。

この「もったいない」を、数値化することはできないだろうか。

 

ぼくはいま住んでいる家に、毎月約13万円の家賃を払っています。

そして、総床面積は  952,090cm2 です。

天井高が250cmで、2階建てですから、総立方は 238,022,500 cm3 ということになります。

ぼくは毎月いっしょうけんめい働いて、この家の「1立方センチメートル」に対して、いくら払っているのでしょうか。

130,000 円 /  238,022,500 cm3 = 0.000546167円

約0.00055円 / cm3。

なるほど。

1立法センチメートルの物質に対して、0.00055円かかっている。

 

では、一人の人間がこの家に存在するのにどれだけの管理費用がかかっているのでしょう。

人間の比重はおおむね 0.000967kg / cm3 だというから、立方センチに変換して、

60kgの人間 => 62,047cm3

ということは、

0.00055 x 62,047 = 34.12585円

60kgの人間ひとりあたり
約34円 / 月。

(人間て立方センチにしたら、案外ちっちゃいんだな・・・)

 

10cm四方の箱の場合は、これを家に存在させるために 毎月 0.0005 × (10x10x10)=0.5円 の料金がかかっている、ということになります。

これでは少しわかりにくいので、搬送用の一般的なダンボール、45cm x 35cm x 32cm の箱で計算してみます。

0.00055 x ( 45cm x 35cm x 32cm ) = 27.72円

ダンボール一箱あたり
約28円 / 月。

 

ぼく一人で、毎月34円。
ダンボール一箱で、毎月28円。

 

使わないものがダンボールにふたつもあったら、人間ひとりぶんよりも維持管理費用がかかっている、ということになります。

 

もったいね!

人が住むためにカネ払ってるのに、「使わないもの」のを住まわせるためにカネかけてる、っていうこともいえます。

もったいない、って、なんなんだろうなあ。

 

ひとはふつう、「広い家」を好みます。

家というのは、屋根とか壁とかももちろん大事だけど、じつはその内部の「なにもない空間」こそに、いちばんの意味があるんですよね。

そのために、カネ払ってる。

その最も重要な「なにもない空間」を、「使わないもの」で埋めていくというのは、つまりアレだ、「お大尽様」がすることなんですね。

もうカネが余って余ってしょうがないんだ、いっそうんこ紙にでも使っちゃおうかな、っていう人がすればいいのです。

でも皮肉なもので、お金がそれほどない人にかぎって「いらないもの」を財産だとかいって家を埋め尽くし、結果的には不要物に管理費を使ってるんですよね。

 

ほんと、いらんもん捨てよう。

使わないものには、申し訳ないけど、出ていってもらおう。

この家は、ぼくとぼくの家族が住むためのもので、原則その住人に「必要な眷属」だけが、同居をしてもよいのです。

そのために、命削って働いとるんじゃ。

 

使わないものをいっぱい溜め込むっていうのは、言い方をかえれば「いのちの無駄遣いをしている」ともいえるかもしれませんね。

いのちが、もったいないです。

不要なものを抱え込むために、命を削って働いているんですもの。

なにやっとるねん。

あほとちがうんか。

 

 

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