やっぱりどうも、ぼくにはヨガとか整体のいうことが当てはまらないところがあるのだなあ。
それは、姿勢について。
ヨガや整体では背中をまっすぐにして、骨盤は立てても、腰は「反らせるな」というのです。
ヨガや整体に限らず一般的にも腰はあまり反らせるなという。
下腹はやや凹ませるようにして引き締めて、胸を開けという。
しかしこれはもう10年以上前から気づいていたことなんだけれども、腰はぐっと反らせていたほうがいろんな面で調子が良いというのがあるのです。
いわば柴犬の尻尾のように、尾てい骨を上に「くるっ」と巻き上げるような感じで、いわばケツを巻き上げるようにして腰を反らせる。
腹はいっそ前に突き出すような感じで、みぞおちやおなか、胸のちからは抜いてしまって、からだはほんの少しだけ後ろに倒れるぐらいの感じ。
で肩や背中、首などのチカラは抜く。
そうするとあたまが「スカー」として、呼吸が楽になって、元気が出てくる。
なんかいろんなことに積極的な気分になってくる。
よし、やろう!
っていう気分になる。
ていうか上半身のチカラを抜くためにはからだの前がわの筋肉の緊張がとれていないとだめで、だからヨガや整体のひとがいうように下腹部を引き締めたりなんかしたら肩がこる。
腹筋なんかにチカラを入れたら腹圧が高くなってあたまに血が上る。
そしてそんな姿勢を続けていたら、どういうわけかくらーい気持ちになっていく。
よし、やろう! ではなくて、うーん、やめとこうかな。になる。
いやだなあ、が増えていく。
不安とか妄想とかが多くなって、神経質になっていく。
しかしヨガや整体の先生はいわば骨格のプロなわけで、ぼくのようなど素人が感じることは間違えているのだろうとやはり思うのです。
なんだろう、どこか骨格にズレているところがあるのかなあと悩むのだけれども、骨格は至って正常であるという。
むむう。
どういうこっちゃ。
そこでじつは、ぼくの指向性とぴったりな姿勢論がふたつあるのですね。
それが、
・座禅
・肥田式強健術
のふたつです。
ともに「腰を入れろ」「腰を反らせよ」というのです。
座禅については最近はあまり姿勢のことを言わない風潮もあるようですが、古いタイプの禅のお坊さんの中には「だれかをぶっ殺すぐらいの気合を入れて腰を入れろ」というひともいます。
そしてともに「上半身はゼッタイに力をぬけ」「あたまはからっぽにしろ」というのですね。
ていうかそれだけ本気で腰を立て入れることに集中したら、自然と肩首背中のちからは抜けてしまうんですよね。
そんな感じで生活をしていたら、なんだかからだがホカホカしてきて、手足もあったかくなって、おめめもぱっちり開いて、いい感じ。
でもそうしていると「だめよ」って怒られるのであるね。ヨガとか整体の先生に。
この件については、当時通っていたヨガの先生に相談してみても結局は「よくわからない」ということでした。
おれ、おかしいのかなあ。
でもよく考えたら骨格なんて人それぞれなわけで、べつにヨガや整体の先生に奴隷みたいに従う必要なんてない。
そういう姿勢がちょうどよい人もいれば、腰をぐわっと反っておいたほうが調子が良いひとがいてもべつに不思議ではないように思ったりもする。
相撲なんかでも「板腰」といって、若干腰を反らせて股関節を柔軟にして骨盤を下前方に落とし込むのが良いと言われていたりもします。
もしかしたら「腰をまっすぐ」っていうのは農耕型民族に適した方法で、「腰を反らせる」のは騎馬民族型の特徴なのかもしれないなあ。
相撲も騎馬民族系の遊びらしいし。
原付バイクに乗ったときに試してみたらわかるけど、骨盤を垂直にしていたり、後ろに倒したりしていたら、下からの振動がモロにアタマにくるんですよね。
ばいーん! ばいーん! と脳みそがゆれて、ヤバいんだよなあ。
でも腰をぐいっと反らせてアゴを引いて胴体を垂直にしていたら、うそみたいに下からの振動が消える。
ショックアブソーバー変えたっけ、っていうぐらい振動が消えるんですよね。
たぶん腰の「反り」で振動を吸収してしまっているんだと思います。
なのに、腰は全然痛くない。
乗馬でもそうらしいから、もしかしたらそういうのに適していった人種みたいなのがいるんじゃないか。
そういえばぼくとぼくの母親は胴体が上から見たら「円形」をしている。
ふつう日本人は平たい楕円形らしいんだけれども、若干黒人系の胴体をしているのですね。
で、腰がすげー反ってて、身長の割になんか手足と首が若干長い。
耳垢もべっちゃべちゃだし、なんか大陸系のウィグルとかそのへんの血が若干混じっているのかもしれないなあ。
知らんけど。
とにかく、もうネットとか本にかかれている「ただしい姿勢」とかは、参考程度にとどめて言うことは聞かないようにしよう。
知識に頼るより、感覚に頼るほうがいいよね。
てめえのカラダなんだし。
どよーんとして神経質なのより、すかっとしておおらかな方が生きていくのがラク。
腰を反らせてそうなれるのなら、それでもう、いいじゃあねえか。