パニック発作は、風邪がきっかけで出ることも多いといいます。
パニック発作を誘発するものには、いくつかあります。
・仕事などでとても疲れているとき
・睡眠不足のとき
・深酒をしたとき
・風邪をひいて、熱が上がるとき
こんなときに、発作がよく出ます。
だから「風邪がパニックの引き金である」ということは、確かにそうだと思います。
しかし、上記の条件をすなおに見ていると、思ったりするのですね。
「風邪が引き金なんじゃなくて、風邪そのものなんじゃないの」
・仕事などでとても疲れる → 風邪をひきやすくなる
・睡眠不足 → 風邪をひきやすくなる
・深酒 → 風邪をひきやすくなる
・風邪 → まんま風邪
今回も、そうなんです。
先日、もう何年かぶりに「本格的な発作」が出ました。それも、夜眠る前にです。
その後案の定というかなんというか、熱が出て、しっかり風邪を引きました。
いままでの経験を思い返してみても、思い当たることが多いのです。
「風邪を引く寸前に、発作が出る」
風邪とパニック発作を差別し、全く別ものとして捉えると、ひじょうに難解な感じがします。
不可解な病。ふしぎな病。こわい病。
しかし「パニック発作=風邪」というふうに捉えれば、意外となるほどなと思えるところが多いですし、かつ、ひじょうに効率的な対応策が可能です。
「風邪をひかない生活を送る」「風邪をひきにくい体質をつくる」「風邪を治す」ということに集中することは、パニック発作を起こさない努力とほぼ等価だったりします。
そもそも風邪というのは、なにも「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」だけではありません。
熱だけの場合もあれば、頭痛がすることも、肩や腰が痛むことも、関節が痛むことも、吐き気がすることも、おなかが痛いことも、下痢をすることも、湿疹が出ること、あちこち痒くなることもあります。
くしゃみ・鼻水・鼻づまりは「典型的な症状」というだけであって、くしゃみ・鼻水・鼻づまりがないからといって、風邪ではないとはいえません。
風邪にはさまざまな「亜種」があり、風邪とは本来「全身的(ホリスティック)な病」なのです。
だからパニック発作だって、「そういう風邪」「風邪の亜種」の可能性だって、ありうると思うのですね。
カフェインをとると、発作が起きやすい。
これもわりと「鉄板」みたいなところがあります。
この理由は明確ではありませんが、思うに「代謝の急激な増加」によるものなのではないか、と思います。
たとえば自転車競技の選手などは、スタート前にコーヒーを飲みます。
そうすることで代謝がアップして、体力の増加が見込めるからなのだそうです。
代謝がアップする=発熱する
ということでもありますね。
カフェインを摂取すると「内部から」発熱をするのです。
風邪をひいて熱が上がっている最中に発作が出やすいというのと、よく似ていますね。
つまり「急激な体温上昇」ということが、発作のきっかけ……というよりは、むしろ「正体」なのではないか。
そんなことも、思ったりします。
夏に発作が多いのも、強い運動をしたら発作が出やすくなったりするのも、これですこし、説明がつきやすいです。
そこで、ですね。
「なぜ体温が急激に上昇するのか」つまり、体温が乱高下しやすいのか。
A 日頃から、からだを冷やすようなことをよくしている
B 日頃から、疲れるようなことをよくしている
C 日頃から、ストレスを抱えている
ということに、尽きるのではないか。
つまり、風邪を引きやすいようなことを、よくやっているのではないか。
そしてこれらの要因が、環境だったり、食生活だったり、運動習慣だったり、ものの考え方だったり、性格だったり、世界観だったりするのではないか。
パニック障害を防ぐことは、風邪を防ぐことと共通点が非常に多いのです。
とにかく、風邪について、もうすこし真面目に考えてみよう。
体力をつけるのもよし。
無謀に冷やさないのもよし。
ストレスを抱え込まないのもよし。
栄養バランスに気を使うのもよし。
がんばりすぎないのもよし。
よく眠るのもよし。
よく休むのもよし。
ていうか、まあ結局はちゃんとしろっていうことに、なっちゃいますけどね。
がんばりすぎるのも、つい無理をしてしまうのも、世界観がちゃんとしていないからだ。
計画的にしっかり休むのも、ちゃんとした大人のだいじな仕事ですものね。
体やこころを壊すまでがんばってしまうのは、まじめだからでも、努力家だからでも、人が良いからでも、精神性が高いからでもありません。
バカだからです。