「気」って、ほんとうにあると思う。

まさかなあ。

太極拳が、こんなに効くとはなあ。

 

春になってから、朝から昼にかけての午前中に、とにかくそわそわするんです。

このそわそわは、かなり強烈なそわそわで、パニック発作に至ることもあります。

まあ春はそういうことが起こりやすい季節では、あるそうですが。

 

このそわそわ、太極拳でかなり落ち着くことがわかりました。

そんなに本気でなく、Youtubeを見ながら、なんとなく見ようみまねでやってみたんですよね。

ほかにもいろいろ試したんですが、「落ち着き」だけでいくと、この8式がいちばん良かったです。

24式や48式というのは、長すぎるというのもあるんですが、それよりも部屋が相当広くないとできません。

室内じゃなく、屋外用でしょうね。

よほどの豪邸に住んでいない限りは、家の中でやるには8式ぐらいじゃないとできません。

で、「落ち着ける」という目的なら、この8式でじゅうぶんでした。

 

ちなみに、太極拳によく似たものに、以下のようなものもあります。

・八段錦
・少林八段錦
・西野流呼吸法

このへんも試してみましたが、こと「落ち着ける」という目的なら、8式太極拳がいちばん良かったです。

 

八段錦、少林八段錦は、非常に強い動きや、気合を入れる動作も入っているので、ぎゃくに神経が興奮するところがあります。

西野流も八段錦とほとんど同じですし、呼吸をいろいろ考えなくちゃいけないのと、けっこう動きが早く負荷もまあまあ高いです(むろん筋トレほどではありませんが)。

だからこれらは、落ち着くと言うよりは「活性化する」という目的があるのかもしれません。

その点太極拳は、負荷というものがほとんどなく、また呼吸についてもうるさく言いません。

ただ、動きをゆっくり行うだけ。

その結果、意識しなくてもなぜか呼吸が静かになって、神経が落ち着いてくるんです。

呼吸というのは、活性化のためなら意識をつかうべきだけど、鎮静のためには意識しないほうがいいみたいです。

 

「落ち着ける」という意味だけでは、太極拳は、ヨガよりも効果が高いかもしれません。

あまり知られていませんが、床に座って行うヨガのアサナは血圧をかなり上昇させ、神経を興奮させるところがあります。

また呼吸にもかなりうるさいため、どうしても呼吸に意識が飛んでしまいます。

だからヨガはリラックスだけでなく、循環器系のトレーニングや、意識の活性化にもなっているんだと思います。

だからこそ良いのですが、純粋に「鎮静」を考えた場合には、すこし雑物が多いのかもしれません。

動きは立ってやるほうが、血圧や神経の刺激が少ないようです。

血圧が安定するので、鎮静しやすいんですね。

 

盆踊りよりも負荷が少ない、この緩慢とした、のろまな動きに、いったいなんの意味があるんだ。

しょうもない。

そう思っていましたが、この緩慢な動きにこそ、すごい意味があったみたいです。

負荷が少ないからこそ、意味があった。

早く動いてしまったり、がんばってしまったり、呼吸をどうこうしようと考えたら、まったく効果がないのですよ。

まったく効果がないです。

動きだけに集中して、ゆっくり動けば動くほど、血流が旺盛になり、呼吸も静かになり、気分が落ち着いてくるようです。

ふしぎ。

 

太極拳をしていると、

「気」ってほんとうにあるんだな

と、マジで感じます。

じぶんの全身を取り巻くように、なにか気体のようなものが確実にあると感じます。

それは空気よりももっと濃厚で、液体に近く、暖かさもあり、けっこうな抵抗や弾力のある物質のようなもの。

手が熱くなればなるほどに、その動きのようなものを感じるようになります。

これはまったく非科学的ですし、そんなバカなとは思うのですが、感じるものはしょうがないです。

そして、手や足で「気」のようなものを感じ取れる状態にあると、気分はたいへん落ち着いている。

また逆に、手足で「気」のようなものを一切感じ取れないときは、緊張して、神経が興奮していて、落ち着きを失っている感じです。

 

ジョギングを継続すると、ソワソワ、いらいらが多発するようになる。

筋トレを継続すると、ソワソワ、いらいらが多発するようになる。

ぼくには、そういう傾向があるようです。

これはジョギングや筋トレが悪いとか向いていないということではなく、たぶんぼくの体質のようなことが関係しているんだと思います。

強い筋緊張を強いることをすると、当然神経も興奮します。

そもそも神経の張り詰めた状態が慢性化しているので、そこへ強度な筋負荷を与えることで、神経の興奮にロックがかかってしまうのかもしれません。

 

「気」で動く生活。

これはいがいと、いいかもしれません。

キーボードを打つとき、プラスチックのキーをタタタタと打つのではなく、キーボードのキーをとりまく「気」を、そっと押す。

ドアを開けるのも、その板を押したり引いたりするのではなく、ドアをとりまく「気」を、そっと押したり、引いたりする。

気は気体のようなものだから、やさしくそっと触らないと一発で乱れて、すっとんで消えてしまうのです。

そっと、やさしく、気を乱さないように、ふわっと動かす。

そういう動きを取り入れるだけで、生活そのものが、太極拳になる。

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