ピッタ・ヴァータとイライラと焦燥感

体にいいことはたくさんあるけれど、人によって効果があったりなかったりします。

場合によっては、かえって具合が悪くなることさえあります。

人によって、ちがう。

この「人によって」という部分をわりとゴリゴリに研究してくれているのが、アーユルヴェーダかもしれません。

インドの漢方とでもいうべき「アーユルヴェーダ」っていうのは、なかなか説得力があります。

 

パニック障害については、アーユルヴェーダ的な解釈だと、体内の「火(ピッタ)と風(ヴァータ)」が強い、ということのようです。

ウェブサイトによっては、パニックは「水(カファ)」の過剰だと断言しているところも多いですが、実際に経験すればこれは「火と風」であると実感します。

・怒り、いらいら、爆発するような感じ、のぼせる、暑さに弱い = 「火」の特性が過剰

・焦る、落ち着きがない、じっとしていられない = 「風」の特性が過剰

ということになると思います。

 

パニックを患っている人には、カフェインが苦手だという人も多いです。

アーユルヴェーダでは、「火の体質」のひとは、あまりカフェインを摂らないほうがよいと言われています。

体内の火を強化してしまうものだからだそうです。

また「風の体質」のひとは、閉塞感のある場所に長時間いると、心身に異常をきたす傾向があるそうです。

このへん、とても説得力があるなあと思います。

 

さてそういえば、ぼくはパニックになった前後は、かなり「火を強くする食べ物」が好みでした。

・激辛のもの
・塩辛いもの
・カフェイン
・にんにく、にら
・生の玉ねぎ
・アルコール類
・牛肉、内臓類
・冷たい飲み物

このようなものが大好きで、よく摂取していました。

これらの共通項は「元気が出るもの」ですよね。

当時はたぶん、かなり疲れていたんだと思うんです。

で、スタミナをつけよう、眠気を吹き飛ばそう、気を強くしよう、元気出そうと思って、こういったものを過剰に摂取するようになったんだと思います。

 

だから、確かに効果はあったんだと思います。

そういうのをしょっちゅう大量に摂取することを続けた結果、ぼくの神経はとうとう、暴走をはじめた。

それがパニック発作だったんじゃないかな、と思ったりします。

そしてそうなってからは、上記のものを、それほど欲しがらなくなりました。

とくに即効性の高いカフェインなどは、一切受け付けなくなってしまいましたね。

お酒も最近はもうほとんど飲んでいません。

ニンニクや辛いものも、あまり大量にとると不安定な感じになることが多いです。

 

ぼくが好んでいたもののほとんどは、「火」が強すぎる人が避けたほうが良いものなんだそうです。

また冷たい飲み物は、風(ヴァータ)を強化するんだそうです。

冷たいビール、冷たいジュース、冷たいお茶。

ぼくはこういうのばかり飲んでいました。

アルコール、唐辛子もまた、ヴァータを助長するものなんだそうです。

こうなってくると、ぼくは「火と風」がむちゃくちゃ多くなるべくして、そうなったともいえますね。

偏った嗜好が、パニックを呼び寄せていたのかも。

 

ちなみに、「火と風」のヒトは、あまり激しい運動はしないほうがいいそうです。

適度な運動はもちろん必要だけど、強度が高くなりすぎると、神経が暴走しはじめるんですね。

これは経験あります。

ジョギングや筋トレを毎日やりつづけると、異常なほどにアタマに血が上って、おかしくなってきます。

 

落ち着く食べ物。

そういえば、いがいとそんなことは、考えたことがありませんでした。

食べ物なんか関係ないだろう、神経の問題なんだから。

そんなばかな。

そう考えるほうが、ふつうかもしれません。

でも最近試しているのが「味噌をやめる」ということです。

これ、意外と効果がありました。

あの朝の病的な焦燥感が、すこし減ってくるんです。

味噌もまた、火を強くする食べ物なんだそうです。

すくなくとも、朝イチに味噌、しょうゆ、塩鮭などをとるのは、やめておく。

 

火と風のヒトに、共通して良いのは

「甘いもの」

「温かいもの(熱くない)」

「適度な運動」

なんだそうです。

だからよく熟した果物とか、あったかいホットミルクとか、そういうのが良いらしいです。

香辛料では、シナモンとか。

運動では、ストレッチとか体操とかウォーキングとか。

そういえばぼくは、甘いものも、大嫌いだったなあ。

 

味噌や納豆はカラダにいい、テレビに出てくるお医者さんが言うことが、必ずしも自分に合うとは限らないですね。

ナッツも良いといわれますが、火の強い人は、やめといたほうがいいです。

ぼくもナッツを常食するようになると、のぼせが強くなったり、胃の調子がおかしくなります。

 

注意したいのは「和食に気をつけろ」ということですね。

みんな和食がいいいいと、和食神話みたいなのを信じているれど、じつは和食って「火のカタマリ」みたいなところがあるんですよね。

さすが「ヒの国」のたべもの、火がものすごく強いものが多いんだそうです。

塩、味噌、醤油、豆、魚、魚のだし、貝類、発酵食品、抹茶、日本茶、すべて「火」を強化する。

和食って、カロリー少なめなのに、意外と元気になれるのは、そういうことだったんですね。

体内の「火」に点火するものが、多いみたいです。

なのでパニック発作を持つヒトは、和食はしばらく少なめにしてみてもいいかもしれませんね。

 

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