血湧き肉躍る、貧乏ゆすり

貧乏ゆすりって、マナー的には良くないと言われるけれど、健康的にはすげーいいらしいですね。

https://www.osaka.med.or.jp/doctor/doctor-news-detail?no=20151230-2770-6&dir=2015

貧乏ゆすりが全死亡リスク低下に寄与する可能性を示す研究が英国のグループから報告された(Am J Prev Med 2015)。37~78歳の女性約1万3千例を対象として座位時間と“貧乏ゆすりの程度”で全死亡リスクを検討したものだ。座位時間が5時間未満の群に比較して7時間以上の群では全死亡率が約30%上昇するが、貧乏ゆすりをある程度以上しているとこの全死亡リスク上昇は打ち消されるらしい。またしっかり貧乏ゆすりをすれば死亡リスクの減少さえ期待できるという。

 

おそるべし、貧乏ゆすり。

とても健康に良いので、最近は「貧乏ゆすり」じゃなくて「健康ゆすり」ということもあるんだそうです。

貧乏ゆすりをするとセロトニンの分泌が良くなって、イライラや不安を減少させる効果があるらしんですね。

無意識に貧乏ゆすりが出てしまうのはだいたいイライラしている、不安がある、落ち着きがない、怒っている、そんなときです。

カラダがそのへんのネガティブな感情を打ち消そうとして、自動でやってくれるのかもしれませんね。

 

別件だけど、パニック発作って「究極的に落ち着きを失った状態」だと思うんですよね。

気分的には、極度の不安、イライラ、怒りなんかがメインです。

で、このへんの気分ってじつは「貧乏ゆすりが出てしまう気分」とまったく一致するんですよねえ。

パニック障害って案外「貧乏ゆすりをしない癖」が原因の場合もあるんじゃないか。

ほんとはイライラしたり不安になったりしてるんだけど、貧乏ゆすりをする文化がないもんだから、行き先を失って蓄積されていってしまった。

それがなにかのタイミングで「一括払い」させられてる。

そんなことを、フト思ったんです。

 

なんとなくのイメージだけど、パニック障害になる人って、育ちがいい人が多い気がするんですよね。

まあそんなことを言うと、まるでぼくが育ちが良い、みたいな感じになっちゃうけれども。

でもけっこう、そうなんですよね。自分でいうのもなんだけど。

家は裕福ではなかったけれど、武士系の家系だったからマナーや礼儀、姿勢、言葉遣いにはとても厳しくて、子どものころなんかタラちゃんみたいに「です・ます」で喋ってたもんね。

無礼で荒々しくて粗野で豪胆で、下品で無鉄砲でルールを完全無視するような人って、あんまりパニック障害にはならない気がする。あくまでイメージだけども。

 

育ちがいい人って、ものすごく雑にまとめると「人に迷惑をかけない」ことを重視するタイプなんですよね。

だからマナーもけっこう守る。

貧乏ゆすりって、確かにハタから見ればかなり鬱陶しいし、うるさいから、迷惑ではあります。

育ちのいい人はこの迷惑行為をあまりしない傾向があると思うんだな。

ぼく自身はべつに「迷惑をかけない」ということでもないんだけれども、そもそも貧乏ゆすりをする文化がないんですわ。

小さい頃から、あんまりしたことがない。

たぶん、貧乏ゆすりをしていて何回も怒られたのかもしれませんね。

「貧乏ゆすりをしない癖」が身についてしまった。

 

パニック発作が出そうになったとき、意図的に貧乏ゆすりをするとけっこうマシになるんですよね。

なんとなーくやる貧乏ゆすり、思わず出ちゃった貧乏ゆすりじゃなくて「本気のパッチの貧乏ゆすり」「血湧き肉躍る貧乏ゆすり」をやる。

汗かくぐらいやる。

そしたら、5分もやればけっこう落ち着いたりします。

だからやっぱり、「溜まった不安やイライラのおまとめ」だと思うんだなあ。

パニック発作って。

 

考えてみれば、日がな一日パソコンの前に座って、phpだのHTMLだのjQueryだのCSSだの、チコチコチコチコカタカタカタカタネチネチネチネチやってたら、だれでもイライラするわなあ。

なんじゃこの地味な作業は。

なんじゃこの神経質な作業は。

こんなものを何時間もぶっ通してやってたら、あー、もうっ、いらいらするーっ! ってなるほうが、ふつうです。

いらいらするのに、貧乏ゆすりしないの。

「貧乏ゆすりをしない癖」が染み付いちゃってるから。

 

で、画期的なことを発見したんですよね。

 

「ある程度正しく座らないと、貧乏ゆすりはしにくい」

 

っていう。

ちゃんと腰掛けて、両足を地面にぴったりつけて、わりと骨盤も立てた状態じゃないと、貧乏ゆすりがしにくいんです。

あまりダラケた姿勢だと、貧乏ゆすりはやりにくい。

とくに、

・足を組む

・あぐらをかく

この癖があると、貧乏ゆすりが一切できないんですよね。

脚がロックされてるから。

「貧乏ゆすりをしない癖」っていうのは、案外上品とか下品とかそーゆー社会的なことだけじゃなくて、ふつうに「座り方がわるい」ってこともあると思います。

床に正座なんか、最悪ですね。

正座で貧乏ゆすりしようと思ったら、脚がつっちゃう。

もしできたら、空中浮揚的に飛び上がっちゃうよね。

 

「座り方がわるいせいで、貧乏ゆすりができていない」

「足がロックされているせいで、貧乏ゆすりができない」

案外こんなしょーもないことで、セロトニンが枯渇したり、不安やイライラが蓄積してるってことも、あるんじゃないかな。

 

ウォーキングやジョギング、サイクリングなどは、パニック障害や不安障害を改善するのにとても効果があるそうです。

考えてみれば、これ全部「足をつかう」「足のリズム運動」ってことなんですよね。

貧乏ゆすりだって、足をつかいます。ていうか完全に、足だけのリズム運動です。

少々の不安やイライラが貧乏ゆすりで吹っ飛んでしまうのは、足をいっぱい使うからかもしれませんね。

 

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