散歩にせよ、ジョギングにせよ、どんな靴より「ワラーチ」が気持ちいいです。
この世にTPOとかドレスコードがなかったら、ぼくはワラーチばっかり履いてると思う。
このワラーチというのは、つまり「手作りぞうり」のことです。
タマウマラ族という南米の原住民が履いているもので、古タイヤと革紐でつくるそうです。
そしてこのタマウマラ族は、このショボいゾーリのようなサンダルで、むちゃくちゃ早く走るんだそうです。
この履物は「BORN TO RUN」という本でも紹介されていて、とくに走ることを趣味としている人に人気が高いようです。
音からして「ワラジ」に近いから、日本から伝わったのかな? それともたまたま、音が似ているだけなのか。
それはさておき、形状は実際に、ワラジにとても良く似ています。
このワラーチは、日本ではビブラムという樹脂製の靴底を使って作る人が多いようです。
軽いし、丈夫だし、滑り止め機能もあるし、結構安いし、もってこいです。
ぼくも見よう見まねで作っています。
散歩やジョギングの時によく履いていますが、ほんとうに履きやすいです。
ジョギングをしていると、どういうわけかスニーカーだとふくらはぎを痛めることが多いのに、これだと痛めないのです。
クッション性能のカケラもないから、こっちのほうが脚に悪そうな気がするのですが、意外とそうでもない。
これを履いてフルマラソンとかに出る人もいるので、案外人間の脚というのは、こういうシンプルなもので充分なのかもしれないですね。
さて、ぼくはたまにジョギングをするけれど、べつに「走るおじさん」でもありません。
どちらかというと、歩くおじさん(それ普通かな)あるいは、ヨガをするおじさんです。
で、以前から、どうしてもしたかったことがあるのです。
ワラーチを「革」で作れないだろうか。
ぼくはどうも、樹脂というのが好きでないです。
べつにエコロジカルなイデオロギーとか、スピリチュアル的なナニガシとかではなく、純粋にプラ系よりも木とか、革とか、木綿とか麻とか、そういう天然素材のほうが好きなんです。
使っていくごとにアジが出てきてカラダに馴染んでくれる、というのがいちばんの理由ですかね。かわいい。
しかし革でワラーチを自作したというのは意外と見つからなかったので、やってみました。
じつは、とてもいい素材を見つけたんです。
https://www.rkobe.com/SHOP/156336/list.html
革でワラーチを作るとなると、なによりその革をどこで入手するか、が最大の課題でした。
革のはぎれでは、薄すぎますし、分厚い革なんて、ネットで探しても売ってないです。
でもよく考えたら、いいものがあった。
「本革の革靴用の靴底」を使えばよかったのでした。
で、安いんですよ。
両足セットで1200円からありますので、下手するとビブラムソールより安いんです。
ほら。もう、足の形になってる。
ぼくは30cmの「Lサイズ」を買ってみました。
写真の撮り方のせいか、なんか革っぽく見えないけど、完全に革です。
上記はスエード調の側で、このウラは、つるっつるです。
で、これを足のサイズにカットしていく。
片方切ったら、反対側の革に合わせて、まったく同じように切ります。
チェック。
ワラーチよりも少し大きめに切りました。走る用ではなく、散歩用に考えていますので。
穴あけポンチで、穴をあける。
穴あけポンチは100円ショップでも売ってますね。
今履いているものは、前の穴が1個だけなのですが、今回は2個にしました。
革底で、足の裏でヒモを結ぶと、ちょっと邪魔すぎるなと思ったからです。
2つ穴をあけて、裏に結び目が出ないほうがいいかな、と思いました。
なお、革はツルツルの面を接地側(下)にしたほうがいいと思います。
ツルツル側が足のほうだと、ワラーチと足が滑って、歩きにくいです。
裸足だと大丈夫なのですが、もし冬場に足袋型の靴下を履いたら、むちゃくちゃ滑ります。危ない。
スエード調のほうを上にしておくと、肌触りもいいですし、滑らないので、おすすめです。
また、接地側はいずれ擦れて傷だらけになるので、そのうち滑らなくなります。
これは、革靴と同じですね。
ヒモは、ほんとは革紐にしようかと思ったんですがあまり丈夫でないようだし、ここだけはパラコードという、パラシュート用のヒモにしました。
4mm径・30メートルで、1300円ぐらいです。安い。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01N6UYYJ5/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o01_s00?ie=UTF8&psc=1
ヒモを結んで完成。
結び方は、以下の動画を参考にさせていただきましたが・・・
上記は、前のアナが1つの場合で、かつ、真田紐を使った場合です。
なので、
ワラーチ(man3DALs)のソールを5mm厚ほどの革で作ってもらいました。ビブラムソールと比べるとやっぱり重いので8338ほどルーズには履けませんがさて? pic.twitter.com/0dLaD9QazS
— 浜島貫 (@to_hmsm) September 14, 2017
この写真と、上記の動画を参考にしながら、なんとか結びました。
脱げないことよりも、脱ぎ履きのしやすさを重視したかったので、オリジナルの結び方です。
けっこう難渋しました。
いちおう結んだんだけど、どうやってやったのか、もうわからなくなってしまいました。
意外とこんなところでじぶんの能力がわかったのですが、「ヒモ結ぶのへたくそ」。
左足でできたのに、右足になると「あれ・・・?」となって、なんかよくわかんなくなる。
感覚としては、方向音痴のアレに似ています。
そんなだから、結び方はここに書きたかったんですけど、書けません。
書いてもどうせたぶん、どこか間違ってると思います。
ウラはこんな感じ。(なんかもう汚れてるな・・・)
結び目がないので、多少スッキリしました。
「これだと擦れてヒモが切れるのではないか?」
と思うのですが、今のワラーチもそうですけど、案外切れません。
たぶんヒモが足の指の間にあるから、体重がそんなにかからないんだと思うんですね。
左右も、このへんは体重がかかりませんから、案外切れないのです。
しかし地面と接しているのは確かなので、いずれは切れるかもしれませんね。
でもぼくは、「紐は消耗品である」と割り切っています。
それに、パラシュートコードを使っているので、そうそう切れることもないんじゃないかな、と思っています。
履いてみて思ったんだけど、紐は水色とかピンクとか、きれいな色でもいいかもしれませんね。
春から夏にかけては、そのほうが涼しげでいいかも。
まだ、外では使っていません。
散歩が楽しみだ。
ぼくのカンですが、これはそのうち、いい色に経年変化していくと思います。