ひええええ、えぐぅ。
おええええ。
昨日は夕方からキッチンのコンロと換気扇を掃除しました。
自分でいうのもなんですけど、わりとキレイにしているつもりだったのです。
吹きこぼしがあったらすぐに拭くし、飛び散った壁の飛沫もよく掃除しています。
換気扇のフードも、雑巾がけはしています。
でも「中」は一回も掃除したことなかったです。
ここに引っ越してきてから12年経つけど、たぶん1回もしたことないんじゃないか。
コンロの天板のネジをはずして、ガバっと取り外す。
そしたらそこには「地獄」がありました。
食材のカスがコゲて小さくなったものがどっさりと、たぶんカップ3杯ぶんぐらい溜まっていました。
それがアブラと混じって固形化し、あちこちに塊となってこびりついています。
またうちのコンロには魚焼き器がついているのですが、その煙突のような部品はもう金属の色をしていなくて、もはや漆塗りのような様相を呈していました。
コンロの天板とキッチンの天板の間には長年の月日を費やして発酵したアブラがねっとりと大量にへばりついていました。
ガス器具ゆえ、へたに分解すると事故や故障の原因になるので、部品は触らず手の届く範囲だけ掃除をしました。
換気扇のなかにも「地獄」がありました。
シロッコファンを取り外すと全面的に柿渋色でしたが、アブラを洗い落とすといきれいな銀色でした。
このアブラとりが、ものすごく難渋したのです。
最初は「ウタマロクリーナー」と歯ブラシで格闘していたのですが、もう全然無理です。
完全に硬化して、固着してしまっているのです。
そこでタライに水をはってウタマロクリーナーを溶かし、2時間ほど漬けておきました。
そうしたらだいぶ柔らかくなったのですが、時間が足らなかったのでしょうか、軽く取れるものではありませんでした。
歯ブラシなんかクソの役にも立たないので、結局スプーンの柄でこそぎ落とすことになりました。
それはもう、出る出る。
ビニール袋1個ぶんほどの、焦げ茶色の油かすが出てきました。
見た感じは、完全に「うんこ」ですね。
「うんこ」が取れたシロッコファンは、うそみたいに軽くなりました。
換気扇のフードもけっこう死角があって、もうその死角はいくら拭いてもアブラが取れませんでした。
ウタマロクリーナーを吹き付けてこすっていると、しまいには塗料までとれてきました。
たぶんアブラのせいで塗料が劣化してしまったのだと思います。
これはたぶん、あと数回繰り返さないとキレイにはならないでしょうなあ。
昨日はいったん区切りとして、おおまかな掃除にとどめておきました。
塗料がハゲた部分は、アブラが完全にとれてからラッカーを塗ることにします。
アブラ汚れって、ヤバいですね。
Tシャツや靴下にけっこう飛沫がついたんですが、今朝洗濯しても全然とれません。
スリッパのウラにこびりついたものは、ウタマロと歯ブラシでも全く取れませんでした。
「黒いつぶつぶ」が、まだ家のあちこちに残っていますので、これもまた掃除しなくちゃいけません。
先日はキッチンシンクの下を掃除したんですが、そこにはゴキブリのフンがどっさりありました。
アルミサッシのレールには、黒カビの斑点があちこちにあった。
こうしてみると、ヤバい汚れというのは「黒いつぶつぶ」として現れるような気がしました。
それが蓄積してくると、黒いカタマリになる。
そしてそれは、なかなかとれないのです!
もし地獄というものがほんとうにあるとしたら、黒いつぶつぶ、黒いねばねば、黒いいびつなカタマリのようなもので溢れているのかな、なんて思いましたね。
家の掃除をしていると、家とカラダって対応しているなあと、如実に感じます。
床は足、天井はアタマ、エアコンや換気扇・窓のレールやベランダは呼吸器、ドアは口、窓は目、押し入れや引き出し・本棚は記憶、台所は消化器、などなど。
だから家のなかに地獄があると、自分自身も地獄を抱えていることになるのかもしれません。
その地獄を消していくほどに、気分が軽やかになっていく。
まあ、これはあくまで感覚の問題ですが。
しかしこの「地獄」は、疫学的に見ても決してよくないと思います。
家の中は、いくら換気をしようが、外よりも絶対に空気が汚染されています。
なのにそれに加えて「地獄」を抱えていようものなら、部屋の空気汚染はもっとひどくなります。
なにも臭わなくても、見えなくても、汚染されている。
ニオイがしだしたときは、もう「警告」のサインだと思います。
もしかすると、ぼくが今年の春ぐらいから自律神経がおかしくなり、異様にイライラしてパニック発作が連発するようになっていたのは「家の地獄」に汚染されかけていたのかもしれません。
地獄が減っていくたびに、体調はよくなっていく。
家の中から、地獄を追い出そう。
家の地獄もまた「見えないところ」「かくれたところ」にあるのです。
死後の行き先は閻魔様が決めるのかもしれないが、今いる場所を天界にするか地獄にするかは本人次第。
家のよごれは、こころの穢れ。
家に地獄を抱えていたら、本人も地獄を抱えるのかもしれません。