よく「丑三つ時」に目が覚める、というのがあります。
夜中の2~3時ごろですね。
ぼくはだいたい夜9時にはもうベッドの中にいるし、いったん目が覚めたところでそこからまた眠るので、睡眠時間的には問題なさそうです。
でもそんなふうに夜中に目が覚めてしまうと、翌日の体調がイマイチ、ということは多いです。
逆に夜中に一切目覚めずに朝を迎えたときは、一日元気ハツラツです。
どうして、丑三つ時に目が覚めてしまうのだろう。
最初はトシのせいでトイレが近くなっちゃったのかな、グスン、なんて思っていました。
でもやっと、原因がわかりました。
ベッドの位置のせいだった。
ぼくはけっこう模様替え好きなので、しょっちゅうベッドの位置を変えます。
たまには風水という迷信も取り入れてみたりして、レイアウトのバリエーションを楽しんでいます。
さて「丑三つ時に目が覚めてしまう」のは、全部「アウターウォール側」にベッドを配置していたときだったのでした。
アウターウォールというのは、外気と接している壁ですね。もちろん、窓も含みます。
そこにベッドの頭や横をつけて眠ると、たいへん高い確率で夜中に目が覚めてしまうのでした。
理由はものすごく単純で、気温変化が急激に起こるからです。
とくに頭方面がアウターウォールに近いと気温変化をモロに受けたりして、その刺激で目が覚めてしまうのでした。
壁、と一言でいっても、外気に触れているアウターウォールなのか、外気には触れていない部屋の間仕切りとしてのインナーウォールなのか、という違いがあります。
外気に接しているアウターウォールの近くは、外気温の変化とすこしズレて、きゅうに温度が下がる場合があるのですね。
いっぽうインナーウォールの近くは、構造体の中心に近いので、温度変化が比較的少ないです。
だから気温変化で夜中に目が覚める、ということが少なくなるのですね。
もしかしたらぼくの自律神経が不調なのは「しょっちゅう模様替えをしている」ことも関係あるのかもしれません。
確かにアウターウォール側は気温変化が激しいですけれど、その近くで眠っているのは人間という「いきもの」です。
いきものには、適応力があります。
だから最初はその気温変化で多少調子がわるくなることがあったとしても、そのうち慣れていって、なんでもなくなっていくのだとは思います。
なのにぼくは、慣れる前に、場所を変わってしまうのです。
極端なことをいえば、短期間のうちに引っ越しを繰り返しているようなもの。
こんなもん、神経の調子がおかしくなっても、全然不思議ではないのではないでしょうか。
ぼくはある意味「模様替えのたびに、毎回風邪を引いていた」のかもしれません。
なので反省したのは、寝室の模様替えはできるだけ避けよう、ということです。
のっぴきならぬ明確な理由がない限り、ただの気分転換などという理由では模様替えはしないほうが良さそうです。
「慣れる」という、人間における最大の特質を利用できないですものね。
さておき、風水では「ベッドの頭は壁につけろ」とよく言います。
またドアから見て、部屋の対角線上で眠るのが良いともいいます。
しかしこの「壁」が、アウターウォールなのか、インナーウォールなのかということには、ほとんど言及していませんね。
ドアについても、外部に直接つながるドアなのか、屋内につながるだけの部屋のドアに過ぎないのか、ということにも言及していません。
ぼくは、このへんに風水が迷信やペテンの域を脱出でできない重大な原因があると思います。
過去の伝承を馬鹿正直に鵜呑みにするわりには、経験的な検証をほとんど行わず、理屈とイデオロギーと思い込みに依存している。
またプラシーボ効果でさえも風水の効果であると主張したりして、因果の混濁を意識的、無意識的に助長していることも多いです。
風水には非常に科学的・心理学的・人間工学的に有用な方法論もあるというのに、それを虚妄のたぐいと「みそくそ」にして、気の弱い人を妄想盲信の世界で溺死させようとしている言説もある。
たいへん罪深いことではないのでしょうか。
そもそも、どこの馬の骨だかよくわからんオッサンオバハンが「良い」だの「悪い」だのブツクサ言っていることよりも、そこに住む本人が「これがいちばん落ち着く」と感じるのが、最高のレイアウトなんだと思います。
それについて四の五のいうのは、それが誰であろうと、完全なる「いちゃもん」ですからね。
しょうもない、いちゃもんみたいなものにいちいち付き合ってやるから、わけがわからなってしまうんですよね。
方位とか風水とか、あんなもんは全部無視して、そういうことを言っているやつは本気でバカにしたったらええねん。
風水や占いを信じる人はIQが低く、所得も少ないという統計もあるようです。
レイアウトを変えたぐらいで、人生が変わるかボケ。
そんなに甘いわけないやろうが。
なんのために、みんな苦労しとるねんな。