「揉む」と、具合がわるくなる。
頻繁にそうなるので、マッサージはやめようかな、と思っています。
デスクワークのせいなのでしょうね、左の肩甲骨のあたりに、強いコリがあるのです。
たぶんマウスを右手で使うので、反対側の背中に疲労が来ているのだと思います。
これを「マウス症候群」ということもあるんだそうです。
ぼくの体の使い方のクセなのか、手や腕が痛くなるということがほとんどないのですよね。
かなりハードに使っても、腱鞘炎になったことはありません。
そのかわり「背中」「腰」に来る。
この「背中のゴリゴリ」が、いろんな不具合の原因なんじゃないかな。
そう思って、「はてな」マークのマッサージ棒などで、そのあたりをもみほぐしたりします。
やっているときは気持ちがいいし、したあとも血行が良くなって、いい感じではあるのです。
しかし、その翌日あたりには必ずといっていいほど具合がわるくなります。
ものすごくソワソワしたり、ひどいときにはパニック発作が出たりすることもあります。
「発作のスイッチ」みたいなのも、じつは見つけました。
ぼくの場合、みぞおちの真裏よりすこし上あたりの背骨の左右を強く押すと、発作が出ることがあるのです。
そのへんに低周波治療機をあてると、心臓がキュッとなるような感じがして(心臓ではないです。そのへん、という感じ)、冷や汗が出て、ひじょうに具合がわるくなる。
なんかこのへんに、交感神経のスイッチみたいなのがあるんでしょうかね。
このあたりが疲労したり熱が出て炎症したりすると、高確率でパニック発作が出ます。
そこで「やっぱり背中が原因なんだ」とか思って、マッサージ機でゴリゴリやると、その日の夕方か翌日に、とても具合がわるくなる。
この繰り返し。
このことについて、ネットなんかではよくこういう表現を目にするのです。
「好転反応である」
メンゲン、という言い方をする場合もあります。
悪いところをマッサージすることによって「毒素」が浮いてきて、それが一時的に不快な症状をもたらすことがある。
あるいは、異常なところが正常になることによって一時的にバランスが狂い、かえって悪化したように感じる。
というような理屈です。うん、なんとなくわかる気もする。
でもぼくは、この好転反応ということには、正直懐疑的です。
10年以上いろいろと試してきましたが、好転反応あるいはメンゲンというものが起こったからといって、結局はなにひとつ改善しないからです。
ただ、具合がわるくなるだけ。結果として、なにも残っていない。
けっこう忍耐強いほうなので、長期間我慢して続けるのですが、根本的に良くなったことが一度もありません。ただの一度も。
もしかするとこれは整体や鍼灸、マッサージ屋さんなどの「いいわけ」なのではないか、とさえ疑っています。
一度だけ「これこそ好転反応かもしれない」と感じたことはあります。
腕のい鍼灸師さんにハリを打ってもらったあと、びっくりするぐらい全身が重くなったのです。
しかしこの重さには、全く不快感がありませんでした。
すごく重くて動きにくいけど、ちょっとした爽快感さえありました。
筋トレなんかも、そうですね。
確かに筋肉痛はつらいです。でも、その中に、ちょっとした快感のようなものがあります。
「不快」というほどではなく、むしろ「快」に近い感じもします。
効いていることには、多少の不快があったとしても、必ず割と多めの「快」もつきまとう。
だから思うのです。
後日不快感「だけ」を感じる場合は、じつは効いているのではなく、傷つけているだけなのではないか。
なんとなく、「好転反応」というのは、理屈としてはわかるような気もするのです。
しかし、一方で、
「何もせず安静にしておくほうが、全体として、あるいは根本的に良くなることのほうが多い」
という事実もある。
「なにかをしないと、治らない」
もしかするとこの考え方そのものが病気なのでは、とも思ったりするのです。
人間を含め生物には「自然治癒力」「自己修復能力」というものがあるので、原則としては安静にするだけで治るようにできていると思うのです。
もちろん、何らかの治療をしなければならないことも、当然あるとは思います。
しかし背中を頻繁にゴリゴリ揉みしだくようなことが、本当に必要なことなのだろうか。
頻繁にストレッチを行うことにさえ、最近は疑問を感じています。
もしかすると「よけいなこと」をしているのではないか。
そういった意図的な治癒術式を頻繁に行うよりも「よく全身を動かす」「しっかり休む」ということのほうが、俄然有効な気がしているのです。
背中をゴリゴリ揉みしだくよりも、その部分を含め、全体的にカラダを鍛えるほうが、むしろ良いのではないか。
そしてしっかり鍛えたら、しっかり休む。
そういった「全身的緊張と弛緩」の繰り返しのほうが、ホリスティックな治癒につながる気がしています。