こんな時期に、ややこしいんだよなあー。
コロナかなって思ってしまうではないか。
風邪ひいちゃった。
咳が出るわけでもなく、鼻水やくしゃみが出るわけでもなく、熱があるわけでもない。
でもなんか、熱っぽい。
全身の関節が痛い。
異様にのどが渇いて、オシッコがやたらに出る。
からだが異常に重い。
手足の感じとか、胃のへんの感じとかで、
「ああ、これは風邪だなあ」
と、明確に感じる。
でも、「いわゆる」風邪の症状はあまりない。
風邪は風邪なんだろうけど、これはたぶんウィルスがどうのこうのっていうんじゃなくて「疲れが出た」もののような気がする。
というのも、最近は毎晩1時間ぐらいストレッチをしていて、そのおかげでずいぶん肩こりがマシになった。
そして、自律神経系の不具合まで改善している。
うむ、いい感じであるなと思った刹那、風邪をひいた。
これは経験があって、体調が戻るときに一時的にこういうことになる。
ふつうの風邪とか病気とかと決定的にちがうのは、「機嫌がとても良い」というのがある。
ものすごくだるくて、しんどくて、重くて、痛いのだけれども、なんか気持ちがいい感じもする。
そして、ものすごく眠る。
朝寝をして、昼寝をして、夕寝をしても、夜中もしっかり眠ってしまう。
アタマ大丈夫かなって思うほど、眠ってしまう。
ふつうの風邪なら、こういうことにはならない。
ただただ苦痛でうっとおしくて、機嫌がわるくて、むしろ寝付きが悪いこともさえもある。
おれは、疲れていたんだな。
ということに、やっと気がついた。
ずっと気管支がくるしくて、なんの病気だろうとネットを探し回ったりしていたけど、単純に疲れていただけなのかもしれない。
人は、疲れると「常在菌にさえ負ける」ことがあるらしい。
だれでも持っている、それほど毒性のない菌やウイルスにさえ過剰に感応して病状を呈することがある。
最近「うつ病」はウィルスが原因だということがわかってきたらしい。
人間ならほぼ100%、だれしも持っているふつうのウィルス「ヒトヘルペスウイルス」が原因で、人はうつ病になる。
ヒトヘルペスウイルスは、宿主である人体の疲労を検知して「SITH-1」というタンパク質を生み出す。
この特殊なタンパク質こそが、うつ病の直接の原因となるらしい。
だからいま、ヒトヘルペスウイルスがSITH-1を生み出すのを阻害する薬などお医者さんはこのSITH-1への対峙方法をいっしょうけんめい考えている。
それはお医者さんに任せるとして、つまりようするに、うつ病の原因はSITH-1というよりも「疲労」であるといえる。
過度に疲れさえしなければ、ヒトヘルペスウィルスはSITH-1を生み出さない。
うつ病はこころの病でもなく、こころが弱いのでもなく、「疲労」の一形態であった可能性が出てきた。
ぼくは個人的に、パニック障害さえものこの「SITH-1」が関与しているのではないかと疑っている。
疲れたとき、SITH-1がうつを発症するばあいと、パニックを発症する場合があるのではないか。
うつ病とパニックには、根源的な部分でよく似たところがあるから、そう思う。
さて、もしSITH-1が原因だったとすると、「真犯人」が明確になる。
自分である。
おのれが疲労していることに気が付かず、休む段取りもせず、ものごとに強く固執し、倒れるまで突っ走った結果である。
おのれの話に耳を傾けなかった罰ともいえる。
ぼくが、そうだ。
ふだんから個人事業主でデスクワークだから「疲れているわけがない」という思いがあった。
これが邪魔をして、すなおに体調を観察していなかった。
こんなにも運動不足なんだから、疲れているわけがねえじゃんよ、っていう。
りくつなんぞ、くそくらえなんじゃ。
ものごとの経緯なんかより、「いま、どうなのか」ということこそが、ものすごく大事。
いまのジブンをすなおに観察できないようなやつは、ただしいソリューションを見つけられない。
ひとの話はいっしょうけんめいに聞こうとするくせに、じぶんの話は一切聞いていない。
ひとが書いたものはいっしょうけんめいに読もうとするくせに、じぶんを読もうとはしない。
これはつまり、「にせものの真摯」「にせものの真面目」である。
じぶんを愛せないものがひとを愛せないのと同様、
じぶんの話をちゃんと聞けないようなものは、人の話もちっとも聞いてない。
じぶんのことを読めないものは、ひとが書いたこともちゃんと読めていないのである。
いつだって聞いているふり、読んでいるふり、理解したつもりで、万年ぐらぐらの世界で溺れているのである。
おれは、おれの話を聞こうと思った。
おれはいま、どうなっているのか。
じぶんと対話し、じぶんの話をちゃんと聞く。
じぶんじしんの、よい聞き役になる。
これを「ヨーガ」という。