春と、肝と、姿勢の話。

夏の暑いのも苦手だけど、春もなんか、具合がわるい。

春の気候そのものはたぶん1年でいちばん好きなんだけれども、調子が悪い。

花粉症はないんだけど、調子が悪い。

自律神経が不安定なひとは、春が苦手な人が多いそうです。

ぼくのばあいはパニック発作が連発する、のぼせる、息苦しい、そわそわ・いらいらする、そんな感じです。

 

さて、春になんか具合がわるい件、じつは東洋医学でいう「肝(かん)」と関係が深いようです。

西洋医学でいう肝臓とは少し違うようで、もうすこし概念的なことっぽいです。

肝機能ももちろん含まれるけれど、それだけではなく、血液や神経などを包括的に捉えた機能のことのようです。

自律神経の具合がわるいひとやストレスが多いひとは、この「肝」が弱っていたり、機能亢進していることが多いらしい。

パニック障害は「肝」の機能の異常亢進である、という話もあります。

また春は「肝」が亢進しやすくなる季節なんだそうです。

 

肝は単に現代医学でいう血の貯蔵庫である肝臓をさすだけではなく、気を全身にめぐらす働きも担っています。すなわち自律神経の機能です。その肝が亢進すると、血が騒ぐようになり、のぼせやすくなります。顔では眼やその周り、そして鼻の粘膜で充血しやすくなり…

https://www.kotaro.co.jp/kampo/season/spring.html

 

血が騒ぎ、のぼせ、目が充血する。

まんま、俺じゃねーかー!

 

とくにストレスはないはずなのに、異様にのぼせて、血が騒ぐ。

この「のぼせ」と「そわそわ」のせいで、息苦しくなり、パニック発作が出ているようなもんです。

これさえなければ、発作なんか出ないはずなんですよね。

 

さてこの「肝」、ツボがあります。

※ http://www.yutari.jp/blog/yoginikumi/tubo/byt110614.htm から拝借

 

マッサージやさんなんかに行くと、ぼくはこの「肝兪(かんゆ)」のあたりが、ボコっと盛り上がっているという指摘を受けます。

そのたびに「すごい背中ですね!何かスポーツしてらっしゃるんですか?」なんて聞かれる。

なんもしてねーっつうの。少なくとも、背中が盛り上がるような運動はなんにもしていません。

 

背中を意図的に鍛えているわけではないのだけど、事実としてはやはり、この肝兪近辺を酷使しているようなのですね。

そして凝り固まっている。

この原因は、間違いなくデスクワークです。

腰が抜けて、背中が丸くなったままの状態で何時間もパソコン作業をすることによって負荷がかかり、ここがだけがケンシロウばりにマッチョになってしまっているのです。

 

「腰を入れて、背中を伸ばす」

じつは、この姿勢で作業をすると妙にのぼせやイライラが収まる、ということは以前から発見していました。

もしかすると「腰を入れる」ことによって、肝兪あたりの筋肉への負担が減っているのかもしれませんよね。

 

「異様に強く、肥大化し、硬直している」

これは「亢進」といって良いと思います。

肝兪のあたりが亢進していることで、「肝」の機能も亢進している、という可能性があるかもしれないですねえ。

 

試しに、こんな運動をしてみます。

椅子に座って背筋をまっすぐにして、頭の後ろで手を組む。

で、骨盤や股関節、体の軸は一切動かさず、胴体だけを左右にひねる。

 

やってみたのですが……。

あれっ。全然動かねえ

ちょうど例の「肝兪」あたりが突っ張って、全然ひねることができないのですよ。

肋骨とかはべつに苦しくないです。

 

ぼくはいちおう、カラダは柔らかいほうなのです。男のわりには、ですけど。

立って前屈とかも、手のひらが床にべたっとつきますし、反るのもひねるのも、全然楽勝です。

開脚も180度とは言いませんが、120度ぐらいは開いてベタっと前にからだが倒れます。

でも、こういうふうに腕を固定すると、全然ひねることができない

からだをひねるのが柔らかかったのは、じつは肩甲骨の柔軟性だったかもしれないですね。

もともと肩甲骨がゆるゆるなので、ひねっているように見えていただけかもしれないです。

 

腰が抜けている

背中が丸くなる

その姿勢でデスクワークを長時間

「肝兪」近辺の筋肉が硬直、肥大化

「肝兪」に必要以上の刺激が常時与えられて、東洋医学で言う「肝」の機能が異常亢進する

のぼせ、充血、いらいら

 

こんなストーリーも、あるかもしれないですね。

背中をマッサージするとソワソワやイライラがどばーっと出て、発作が出やすくなるというのも、もしかするとこの一連の流れが関係しているのかも。

 

ちなみに、アメリカのシリコンバレーには、IT技術者がたくさんいます。

そしてシリコンバレーのIT技術者には、パニック障害の人がとても多いのだそうです。

これは、アメリカの知人から聞きました。

これも、もしかすると長時間のパソコン作業で「肝兪」が硬直肥大化し、機能亢進している可能性もあるのでしょうか。

 

なお「肝」はストレスでも疲労するんだそうです。

また目の酷使でも同じく「肝」は疲労するらしい。

会社でむちゃくちゃコキ使われていたり、人間関係でストレスを抱えていて、パソコン作業などのデスクワークが多いと「肝」が疲労し、体質よっては機能亢進してしまう、ということもあるかもしれないですね。

それに加えて「腰抜け姿勢」だと、ダブルパンチかも。

「肝兪」が硬直肥大化し、機能亢進に拍車がかかるということも、考えられますね。

 

春と、姿勢と、肝の亢進。

これはなにか、関係がありそうですね。

まあとりあえず、上記のストレッチでもして「肝兪」をゆるめてみようと思います。

 

 

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