春は、毒出しの季節といいます。
普段から疲労が溜まっている人は、春にどっと疲れが出る。
普段から怒りが溜まっている人は、春にどっと怒りが出る。
普段から不安が溜まっている人は、春にどっと不安が出る。
そういうことなんだそうです。
なんか、わかる気がする。
この春は、どうも具合が良くないのです。
何をやっても、効果がありません。
「毒出しの季節だから」
もしそうならば、何をやっても効果がイマイチなのが、わかる気がします。
解決してくれるのは、時間だけなのかもしれない。
もし、春に盛大に解毒をしてくれているのだとしたら、行うべきはそれを「助けてあげる」ことかもしれません。
症状をグイグイ抑えこんだり、ごまかしたりするのではなく、解毒を助けてあげる。
解毒で最も使われるのは、西洋医学でも漢方でもヨガでも同じように「肝」だといいます。
ぼくが最近抱えている諸問題は、以下のような感じです。
・午前中に非常にソワソワ、イライラする。
・異様にだるい。
・やる気があまり起きない。
・些細な物音に過敏になることがある。
・理由はないのに、なんとなく不安を感じる。
・動悸がする。
・息切れがする。
・すぐに疲れる。
・ふらつく。
心療内科に行けば、ソッコーで「ウツですね」と言われそうです。
でもどうだろう、そこまでじゃないんだよなあ。
こうやってブログとか書けるし、きのうは模様替えもしたよ。
ウツっぽいのは確かだけど、ウツウツして何もできないという感じでもないんです。
とくに、午後から夕方はわりと普通ですし。
このへんの症状は、東洋医学ではウツとはいわないようです。
肝気亢進というのだそうです。
春は肝がワーーーっとなりやすい季節だそうで。
これはおそらく、カラダちゃんがいっしょうけんめいに解毒しているので、肝を盛大に使っているからかもしれませんね。
ちなみに東洋医学では、「肝」は必ずしもあの肝臓を指すわけではなく、「主に肝臓が司る機能」ぐらいの、いわば概念のようなことのようです。
ちなみに最近の西洋医学でも、ウツは神経というよりも、肝機能の低下の可能性があるという話も出てきているみたいです。
パニックや自律神経も、そうみたいです。
べつに健康診断で数値に問題がなかったとしても、肝臓が何らかの理由で疲労してしまって機能低下すると、ウツのような、あるいは自律神経失調症のような症状が出ることがあるんだそうです。
伝統医学と最新医療が徐々に似たようなことを言うようになってきていて、ふしぎな気もします。
さて、ぼくの自律神経の不具合の原因がもし「肝」になかったとしても、肝というか、肝臓をいたわる生活をすることは良いことだろうと思います。
なので、しばらくそうしてみようかな、と思います。
「肝に良いことをする」というよりも、まずは「肝に悪いことをしない」ことが先かな、と思います。
以下のことが、肝に負担をかけるようです。
・過労。
・筋肉痛を引き起こすような激しい運動。
・ストレス。
・油っこいものの常食。
・塩分のとりすぎ。
・偏食。
・甘い物のとりすぎ。
・過度の飲酒。
・過度の喫煙。
・多量のカフェイン。
・過度の運動不足。
・夜更かし。
ま、簡潔に言うと「やりすぎる」ことはすべて、肝臓に良くないみたいですね。
だからあまり肝臓肝臓と特別扱いするのではなくて、ふつうに「からだにいいことを」をしておけば良いような感じもします。
ちなみにぼくは激しい運動をすると、最初のうちはものすごくいいのですが、そのうちどうも調子がおかしくなって、パニック発作が日常的に復活してしまうことが多いです。
これをアーユルヴェーダなどに答えを求めたことがありましたが、結局この「肝」という概念から見れば、西洋医学的にも、東洋医学的にも、ヨーガ的にも、つながっていくのでした。
ようするに、もともとぼくは「肝」が疲労しているようなのです。
そこへ強度の高い運動をブチ込むと、疲労物質を解毒するのに肝臓が盛大に働きはじめます。
このことで肝気が亢進し、動悸やのぼせ、ふらつき、息切れなどの「肝気亢進」の症状が出始める。
この症状は、アーユルヴェーダ的には「ピッタの過剰」と見られますし、これはパニック発作のトリガーでもあります。
ピッタの過剰はまた、肝臓の疲労や酷使によっても顕現されるのだそうです。
このとおり「肝」という「串」を通せば、いろんなことがきちっとつながる感じがするのですね。
自覚はあります。
ぼくはもともとむっちゃくちゃ酒飲みで、かつての仕事では夜中の2時3時まで働いていました。
給料と同じようにストレスやプレッシャーも高くて、けっこう無理していたところはありました。
辛いものが好きで、油っこいもの、しょっぱいものをよく食べていて、早食いで、体型の割には大食漢でした。
そのくせに、あまり運動はしていませんでした。
「肝が疲れていない」ほうが、おかしいのですね。
しかし臓器としての肝臓はけっこう丈夫だったようで、健康診断で肝臓に問題があると言われたことはほとんどありませんでした。
家系的に大酒飲みですから、肝臓じたいはそこそこ強かったのかもしれません。
しかし、いくら強くたって、疲れます。
むしろ肝臓が強いぶん、疲労することで逆に機能亢進になってしまって、それがパニックというカタチで現れたのかもしれませんね。
このへんも、アーユルヴェーダ的にも似たような解釈になります。
肝を、いたわってみようと思います。
ストレスも良くないようなので、「体調を気にする」ことも、できるだけしないようにしていこうと思います。
気にしたり、心配したりすることが、いちばんのストレスなんですよね。
お釈迦さんも言っていますが、
心配してなんとかなることは、そもそも心配する必要はない。
心配してもなんともならないことは、心配しても、しかたがない。
考えたって、心配したって、結局体調は改善しないんですよね。
それに治る、治らないは、本人の努力とはほとんど無関係だったりもします。
がんばってるのはカラダなのであって、ぼく自身が頑張ったって、心配したって、しょうがないです。
どうせ努力をするのなら、「わたしががんばる」のではなく、「わたしのからだを、たすけてあげる」という、一歩引いた努力のほうが良いかもしれませんね。
がんばりすぎるのも、我が強い証拠です。
そして我が強いひとがまた、肝気亢進しやすいそうです。ループするんだよなあ。
無理しない。
ゆっくり、のんびり、がんばらない。
油もの、辛いもの、塩分、砂糖、カフェイン、アルコール、ニコチン、そういったものを、過剰にとらないようにする。
夜更かししない、好き嫌いしない、根を詰めない。
そんなことが、どうやら「肝」には良いようです。
肝臓さんは、スローで静かなことがお好みのようで。